昨日大変懐かしい方が、石苔亭いしだを尋ねてきてKれました。以前、ルーム係をしてくださっていた“祥子さん”という方です。当時は、派遣会社を通して石苔亭いしだに勤めてくださっていました。
こうして尋ねてきてくださることは、本当に会社として誇らしいです。
“祥子さん”はルーム係としては経験が豊富で、大変仕事が出来る方でした。当時の私は、まだまだ新米若女将で祥子さんの存在がちょっと怖く、あえて仕事のことでの会話は避けていたように思います。・・・・・・・まー、当時のルームのお姉さん方は、私にしてみると皆さん怖かったです
でも、“祥子さん”の怖さは、決して不道理な怖さではなく、ルームという仕事が好きで、誇りを持ち、自分の力を信じるところから生まれてくる「怖さ」です。イコール、それは仕事に対する「厳しさ」です。そうした姿は、お客様にしっかりと伝わっており、“祥子さん”をご指名くださるお客様も随分いらっしゃいました。だからこそ、当時の私には、まだまだかなうところがなく、情けないですが、若女将らしい事といえば「皆と違う着物を着ていた」ということぐらいです。
石苔亭いしだを去られた後も、祥子さんのうわさは、リピーターのお客様からいつも聞いていました。今日お会いして、祥子さんのその様子は、むかしとちっとも変わりありませんでした。いいえ、年を重ねられ、決して妥協することなく、いままで一生懸命情熱を燃やして仕事をしてきたためでしょう。言葉のはしはしに、やさしさや控えめさを身につけられたことが解ります。辛い思いもいっぱいされたのだろうな・・・・・と察しがつきます。そんな祥子さんだから、これからもきっと、更に懐の深い魅力的な女性になっていくことでしょう。
私とは確か、5~7歳違いのお姉さんだったと思います。彼女からすれば、今の私も若女将としてまだまだ不十分だと言われそうです。私の身近にこうした方々がいてくださる事を「ムチ」に思い、恥ずかしくないような「石苔亭いしだの石田貴子」になって行きたいと思います。
祥子さんにも認めてもられる、素敵な女性になっていこうと、今日はちょっぴり励みをいただきました。
どこへ行っても、祥子さんのご活躍とご健康をお祈りしています。年月と共に“しずえさん”が、縁遠くなってしまう頃が来ても、また石苔亭いしだへ遊びに来てくださいね。