毎年恒例となっております茂山七五三社中の皆さんと、茂山千三郎社中の皆さんの舞台「七三の会〜しちみのかい〜」が、京都の金剛能楽堂で行われました。
今回、若旦那の役どころは「神鳴」のまさしくカミナリ様です。
それも出番が一番最後ということもあり、おおとりのプレッシャーからか、前日からいつになく若旦那はソワソワしていました。今回の演目の中には、若旦那の苦手としている「小舞」も入っていたせいもあるかもしれません。
舞台の30分ほど前になると更衣室で衣装が付けられます。神鳴の衣装は特に重い衣装で、体が動かなくなるほど厚く重ね着をします。神鳴の面は、目の穴からの視野が極端に狭く、自分が舞台のどの位置に立っているかがわからなくなってしまうほどです。(実際に今日の舞台で面を付けたまま、柱に激突されたお社中さんもいらっしゃいました)
逆立つ赤い髪の毛!恐ろしい表情の面!お腹に付けた太鼓!どこから見ても天から落ちてきたカミナリ様です…そう言えば、前回の舞台のときも若旦那は「親鬼」の役で、恐ろしい表情の鬼の面を付けていました。旅館でもよく鬼の形相でスタッフを怒鳴るときがありますが、若旦那には「鬼の役」が適任ということでしょうか。
本番は危なげない舞台で、会場からも大きな笑い声と拍手が聞こえてきました。今度はどんな演目を練習するのでしょうか?またまた「鬼」なのかもしれませんね。