日本人の会話の中に「すみません」という言葉が当たり前のように使われます。人とすれ違うとき、物をお願いするとき、また同じように相手からも「すみません」とかえってきます。この「すみません」は、外国の方にはさっぱり理解されないと言われています。また、通訳するときも、「アイム ソーリー」では、この場合のスミマセンとは少しニュアンスが違ってしまいます。
しかし、この「すみません」という言葉、私は嫌いじゃありません。むしろ、日本らしい独特の文化のように感じます。外国から見て理解できない、通用しないから、と自分達の言葉の文化を否定する必要はありませんよね。むしろ、その意味をしっかりと理解し、ほこりに思ったら素敵だと思います。
「すみません」という言葉には、省略されている言葉があります。それは「お手数を掛けて・・・・」という、相手を思いやっている言葉が省略されて「すみません」という言葉が出てきます。
でも最近はどうでしょう。この「すみません」の言葉があまりきかれなくなり、かわりに「ありがとうござます」や「お願いします」とストレートな応答となってきてはいませんでしょうか。
「すいません。お茶をいただけますか?」「(気がつかなくて)すみません。」「つまらない物ですが・・・・」「(お気遣いいただいて)すみません」
日本人の奥ゆかしさ、謙遜、情緒深さ、日本人特有の「間」の持ち方、を生み出す言葉です。
但し、石苔亭いしだの接客用語には「すみません」のかわりに「恐れ入りますが」「申し訳ありません」「かしこまりました」「失礼致しました」等の代わりとなる言葉を使うように指導させてただいます。