今日、ネオジャパネスクの大英博物館での公演が行なわれた。トーチに火をつけて世界を一周する「ハーモニーラン」という世界的なイベントのオープニングということで、通常の観光客に加え、世界各国の子供たちなど多くの人たちが大英博物館の前庭に集まった。
イベントの中で、和力の皆さんと私は衣装を着け、大英博物館のエントランスを大きく一周しながら「鶏舞〜とりまい〜」を披露して回った。大英博物館のエントランス内で太鼓を鳴らすことのできたのは特例中の特例らしい。天井の高い大英博物館のエントランスに、日本の和太鼓や笛の音が響きわたり、みるみる私たちの周りに人だかりができる。見せ場のたびに観客からは拍手が起こった。
日本人は自国の文化を外国でアピールしないという話を聞いたことがある。他の国の人は正式な場所では自国の民族衣装を着るのに、日本人はスーツやタキシードを着る。日本らしい礼儀作法というのもそれほど気にせず、外国の風習にすぐ溶け込もうとする。
ロンドンの知人に日本のイメージは?と尋ねたら、もう日本は「エキゾチック」ではなく「ユニーク」であると言っていた。「エキゾチック」はあまりよく分からないため神秘的であるというイメージに対して、「ユニーク」はある程度分かっていて他と違っているというイメージだそうだ。ヨーロッパでは日本は今まさにブームで「COOL」=「かっこいい」というイメージもあると聞いた。
しかし、そのイメージのほとんどは「寿司」であったり「電化製品」であったり「アニメーション」であったりする。今日のような笛や太鼓でのお囃子や神楽といった伝統芸能はまだまだ日本のエキゾチックな部分なのかもしれないと思った。