若女将の日記

若女将の日記の写真

昨日は昼神温泉に、もの凄い勢いの雨が降りまして、旅館の前の道川のようになってしまいました。道路の脇を流れる側溝の水が溢れたらしく、30分くらいあっという間に、足のくるぶしくらいまで水位が上がってしまいました。

ちょうどその時間、若旦那と新しいパンフレットの打ち合わせを行っていた業者さんが帰ろうとして外に出たところ、さっきまで路面が見えていた道が川になってしまったものですから、道向こうに停めてある車まで行くのに、履いてきた革靴を両手に持って、裸足で走っていかれました。

さて、お気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、今年の5月17日から、若女将の日記にて掲載できるようになりました写真が、小さくて見えづらいということもありまして、写真をクリックしていただきますと拡大画面になるようになっております。

バックナンバーについても拡大できますが、まさか大きくなるとは思って撮影していなかったものですから、ご覧いただくには申し訳ないようなピントの合っていない写真がいくつかございます。

今日は、写真撮影の練習も兼ねまして中庭で昼寝をしていたカメの「リク」に被写体になってもらいました。

これからはなるべくピントの合った写真の掲載に心がけてまいりたいと思っておりますが、少しばかりおおめに見ていただけると助かります。

シアタールーム・エステルーム完成。

えっ！シアタールームとエステルームはとっくにオープンしてるんじゃないの？と思われる方もいらっしゃると思います。

確かにどちらの施設も、7月22日のオープン以来、多くのお客様方にご利用いただいております。

「完成」と申しますのは、7月22日のオープンに間に合わなかった、シアタールーム「Man＆Wife」とエステルーム「六花」の室名を書いたプレートが、やっと今日設置されたということです。

それぞれの字は若旦那が書きました。

ライトグリーンのプレートに書かれた「Man＆Wife」と「Mutsubana」の字が、照明の光に反射してきれいに浮き上がっています。

この旅館のどこにそんなシアタールームやエステルームがあるのというお客様、どうぞ下の写真をヒントに館内を散策して探してみてください。

台風のその後に

今日は大型の台風14号が日本を横断している中、東京台場のビッグサイトへ「ギフトショー」の見学に行ってきました。

東京は塊のように降ってくる雨と、まっすぐ立っていられないほどの大風で、道を歩くのも大変な状態でした。空には幾層にも折り重なった雲が、まるで映画の場面を見ているかのように、右から左へともの凄い速さで流れていきました。

時折、鈍い太陽の光が雲の切れ目から差し込みますが、その光もあっという間に厚い雲の層に飲み込まれてしまいました。

屋内にて見学を行い外に出てきたのは、もう日が沈む夕方の頃でした。

すると、さっきまでの重たい雲が覆っていた空は、綺麗な夕焼け雲の景色に変わっていました。

天気の変化により私たちの生活は大きく左右されてしまいますが、大きな自然の流れの中においては、それはとても小さなことなのかもしれない・・・と、真っ赤に染まった東京の空を見上げながら思いました。

政治家になるために

今日かつて政治家を志し、選挙に出馬した方とお話する機会がありました。

お話を伺いながら、政治家になるにはどれだけの勇気と信念がないとダメかということと、勇気や信念だけではどうすることもできないことがるのだということを知りました。

今日お話を伺った方は、まわりの方々から推されて無所属で出馬してあと150票という僅差で落選した方でした。初めての選挙で選挙の戦い方もわからない中、ただただ自分の思いを語ることだけで選挙活動をなさった方です。

圧倒的な支持者がいる選挙区で立候補するということは、なれない選挙活動を毎日行うこととは別に、いつ刺されるかわからない恐怖や、いたずら電話や中傷する内容の手紙などのいやがらせとの闘いだったと聞きました。

引かなければ取引をやめるといったプレッシャーをかけてくる業者や、法外な取材料で記事にしてやると言い寄ってくる記者や、○○万円で○票買わないかといった話を持ちかけてくる愚劣な人たちとの闘いでもあったとも聞きました。

今、日本では純粋な精神だけでは政治家になれない仕組みがあるのではないかと・・・・。何かとても寂しい気持ちでお話を聞いていました。

その落選された方は言っていました。

「私は、初めての選挙だったから選挙を戦うということがどういうことか分からなかった。でも、知っていたとしても同じ戦い方をしていたと思う。それは自分の人生に汚点を残したくないから。後で選挙に出なければよかったと悔いを残したくないから。」

こういう人が私たちの国の政治家になってほしかったなと思いました。

防火訓練

秋の防火訓練が本日、消防署の方の立会いのものと行われました。

万が一、館内から出火したときのことを想定して、通報・誘導・消火・安全確保など様々な面からお客様の安全を守るため、実演を含めた研修会を実施しました。

当館は全館平屋造り・木造建築であるため「火」については細心の注意を払っております。夜の11時になると館内を拍子木を持ちまして、

「火のよ〜じん。火の用心。」

と回らせていただいているのも、そういった理由からです。

お客様に安心して旅行していただけるために、私たちが「安全」について十分な知識と技術をつけておくことの重要さを再認識できた、本日の防火訓練でした。

お習字

若旦那が事務所で「筆」と「墨」を持ち出してきて、なにやら書いています。

今度、当館のパンフレットが新しくなる際に、パンフレットに掲載される「字」を書いているそうです。なかなか気に入った字が書けずに、何枚も何枚も紙に書いては捨て、書いては捨てといった具合で、あっという間にゴミ箱がいっぱいになってしました。

字にも表情や感情があるようで、ただ上手に書けばいいというのではなくて、伝えたい気持ちが字に表せるように書かなければならないと、また、何枚も何枚も書いていました。

どんな作品が出来上がるかは、新しいパンフレットに掲載される字でお確かめください。

しかし・・・気に入った字が書けるまでは、すなわちパンフレットの完成も先送りになるということ・・・なのでしょうか？

清内路手づくり花火in昼神 第2弾

先週に引き続きまして、今晩も行われました「清内路手づくり花火大会」

直前までの雨で大会の実施が危ぶまれたのですが、花火大会の始まる午後8：00になりますと、奇跡的に雨も上がりました。

前回もご紹介しましたとおり、この花火大会で打ち上げられる花火や仕掛け花火は全て清内路村の村民の方々が、時間と手間をかけてこしらえたものです。

前回、大暴発を起こした花火の噴出す力を力を利用した「花火の大車輪」ですが、物凄い轟音と火の粉を吹き上げながら今晩は見事に大回転を成功させることが出来ました。

花火に一旦火がついてしまえば、その花火はあっという間にその命を終えてしまいます。しかし、その一瞬のために清内路村の方々が火薬を塗っては乾かし、また塗っては乾かしといった作業を何時間もかけて行うというお話を聞きし、美しいものを作るのには近道はないなあとあらためて感じました。

こんな美しい、そして迫力のある手作り花火を、自分たちの手で創り出すことのできる清内路村の人は凄い！物凄いぞ！！と思いました。

闘いがない芸能

今日、「宴」にご出演いただいています加藤木さんのご親戚の方から、以前加藤木さんが「芸能」についてのインタビューなさった時のやりとりの様子を文に起こしたものを拝見させていただきました。

前略〜ひとりになって、いろんな太鼓を叩いている人とか、笛を吹いている人とか、それとソロで活動されている方とセッションみたいなものをやらせていただいたのですけれど、自分の中で何か釈然としない、すっきりとしないものがあったんです。何が違うのかなと思っていて、その時はまだ言葉にならなかったのですが、だんだんわかってきたのは、何か違うなと思ったものは全部、自分で作った人なのですね。

例えば、誰かに教わりに行って伝統的なものを教わって、「でも私はこの伝統的なものでは満足が出来ません」と思って先生に怒られながらも自分の色を出している人ではなくて、最初から誰にも付かないでやり始めた人たち。

そういう人が全部よくないというわけではないのだけど、そういう人たちとやると、闘ってないというか・・・・中略

伝統の場合は大きなものがあって、でもそれに飲み込まれないように立ち向かっているというか。飲み込まれないように「俺は俺なのだ」という音を出したりリズムを刻んだりしています。

でも最初から「私のオリジナル曲です」と言っている方たちは何も・・・・

闘いがないというわけです。

全員というわけではないですね・・・・後略

以前、狂言のお稽古の際に、茂山先生から若旦那が

「太郎冠者になろうとしてはいけない。ただただ型を覚えれば、自然と太郎冠者は向こうからやってくるものだ。」

と、言われたことを思い出しました。

詳しくは「和力」のHPをご覧ください。

ツーリングへ行ってまいりました。

今日は朝からお休みをいただきまして、若旦那の実家のある安曇野までツーリングに出かけました。

昨日はシャツ一枚ではちょっと寒いような陽気でしたが、今日は朝から真夏が戻ってきたような暑さでした。革ジャンを腰に巻きバイクで下道を走っていますと、一面に白い花が咲く畑が目に入り、思わずバイクを止めてカメラのシャッターをきりました。

白い花は「そばの花」です。北アルプスをバックに、日差しに照らされながら揺れている鮮やかな緑と点々と畑いっぱいに広がる白い花がとても綺麗でした。

病は気から

「病は気から」という言葉があります。

具合の悪くなったときの気休めの言葉とばかり思っていましたが、どうやらそうでもないようです。

癌患者の中でも「もうだめだ。」と思っている人と、「頑張って治すぞ。」と思っている人とでは、助かる確立が明らかに変わってくるそうです。

また、「自分は絶対に成功する。」というポジティブな考え方の人と、「どうせやってもダメだろう。」と考えるネガティブな考え方の人と比べると、ポジティブな考え方の人の方が、当たりくじを引く確立が圧倒的に高いそうです。

癌細胞を体内につくってしまうのも自分ならば、その細胞を治していくのも最終的には自分自身の治癒力が頼りです。

若旦那がよく言います。まずは自分は「こんな旅館にしたい。」「こんなサービスを提供したい。」と、強く願うことから始めなさい・・・・。まんざら嘘でもないようですね。