ここ昼神の地は、お盆が過ぎた頃からめっきり朝晩冷え込むようになりまして、浴衣だけではちょっと肌寒いくらいです。
今まではうるさいほどだったセミの鳴く声も夕方遠くで聞こえるようになり、逆に日が暮れますとどこからともなくコオロギの鳴く声が耳の残るようになってきました。
先日の夕方、軽い夕立がありましてその後、綺麗なまん丸な虹が夕方の空に橋をかけました。「こんなはっきり見える虹を見たのは久しぶりだな。」と思って眺めていますと、そのうち虹はだんだんと姿を消し、今度は夕暮れの雲が綺麗なあかね色に色づきはじめました。
うつりゆく季節の中で、あの日は夏から「あとは頼むよ」と秋にバトンをわたされた日のように思います。
昼神温泉の秋が始まりました。