昨晩、東京で若旦那と演出家の本城さんによる「紫宸殿の宴」に変わる新しい舞台の打ち合わせが行なわれました。これまで、石苔亭いしだの能舞台「紫宸殿」で行なわれている舞台は、八年間毎晩行なわれてきた舞台で、私たちにとって相当の思い入れのあるものです。特に思い入れのあるのはこの舞台を立ち上げた若旦那自身ではないでしょうか。この舞台を目当てにご宿泊いただくお客様や、わざわざ舞台を鑑賞しにいらっしゃるお客様もこの八年の間に増えてきました。
その舞台が今年の夏を目安に、いったんの幕引きとなります。
なぜ、「紫宸殿の宴」は終わるのか?
先日の幹部会議の中で、若旦那からこんな話がされました。
「人が集まる要素には2通りある。ひとつは「欲求」もうひとつは「義務」
美味しいものを食べたい、温泉に入って気持ちよくなりたいという、従来の温泉旅館に求められてきた「欲求」から始まる観光意欲から、いかに行かなければならないという「義務」から発生する観光意欲に変わっていかなくてはならないと思う。
現在、毎晩行なわれている舞台は、八年間そのかたちを変えずに毎晩行なわれてきた。変わらないということは大切なことではあるが、見方を変えれば問題点もある。今、お客様がなにを観たいと思っているのかを考え、観たいものではなく、観ずにはいられない「義務感」を伴うものをいかに創り続けていけるのかが大切である」
昨晩の打ち合わせの中で、どんな構想が練られ、どんなプロジェクトが始まっていくのか、また日記の中でお伝えしていけたらと思っています。
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