先日行なわれた石苔亭いしだの役員会議で、若旦那からこんな話がありました。
「今回、ロンドン・フィレンツェ・パリの町並みを見てきて思うことは、それぞれの町にはそれぞれの国の特色が明確にあり、町全体がひとつの建造物のようなだった。遠い国から日本を眺めてみたら、日本にはいろんな文化が入り過ぎていて、これが日本の町並みです。これが日本の風景ですというものが、だんだん無くなってきている気がする。日本の旅館でさえ、どんどん欧米化してどこのホテルなのか分からないくらいだ。石苔亭いしだは“和風旅館”ではなく“日本旅館”を目指していく。」
この話の後、日本旅館を作っていくためのいくつかの具体的なやり方が発表されました。
以前に若旦那が同じようなことを言ったのを覚えています。
「“鍋焼きうどん”と“鍋焼き風うどん”は大きく違う。」
これから若旦那の言う“日本旅館”の形が少しずつ見えてくると思います。来月にはイギリスからの視察団が石苔亭いしだの雰囲気を見にいらっしゃいます。また、イギリス・アメリカ・カナダで出版されている世界の旅行雑誌にも石苔亭いしだが掲載されることが決定し、取材の方いらっしゃいます。世界の中で、日本の旅館とはどんな特徴がるのかと尋ねられたとき、きちんとした答えを返すことができるような石苔亭いしだでありたいと思っています。
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