今日は若女将が休みのため「若女将の日記」は、ピンチヒッターの若旦那が書くことにします。
8月21日に私は何ヶ月ぶりの休みを取って、友人と桜島まで行ってきました。目的はズバリ「長渕 剛 桜島オールナイトコンサート」
すみません。旅館と関係ない内容になってしまいそうです。
桜島に設けられた特設会場には7万5000人の観客が集まりました。こんな大勢の人を見たのは自分にとって初めてで、それだけでも感動でした。私は3年前まで学校の教師をやっていた頃、よく子供の前で長渕 剛の歌を歌ったものです。その頃のことを思い出して、会場では大きな声で「ひざまくら」やら「グッバイ青春」やら懐かしい曲を熱唱してきました。コンサートの迫力や盛り上がりも最高でしたが、「逆流」をギター一本で歌ってくれた時に、
「俺は昔からなんにも変わっていないよ。一歩ずつ一歩ずつここまで歩んできたんだ」
という言葉を聞いて、なんか胸がグッと締め付けられるようなものを感じました。「逆流」という歌は、今でも自分が何かに押しつぶされそうな時、負けちゃいけない時に自分がよく聴く歌で、これでいいのかと自分に問いかけなければならない時のきっかけとなる曲です。子供達にも何度か歌って聴かせたがありました。
「♪〜ぼくはぼくを失うために生きてきたんじゃない〜♪」
今もなお長渕 剛という1人の人間が、こんなにも多くの人々の心になにかしらのメッセージを届けることができるのは、彼自身がはじめから何も変わっていないものがあるからなんだと感じました。
私があれほど愛してやまなかった教師を辞めて、この旅館という職業に転職したのは、どちらも自分以外の人を幸せに出来る仕事だという思いがあったからです。たとえ仕事が変わってもその思いは変わらず持っていたいと今も思い続けています。何事もはじめにやろうと思ったときの思いが一番まっすぐで一番輝いています。やり方を覚え、要領を覚え、智恵を付けていくうちに、その思いが何処かへ行ってしまい、いつの間にか流されている自分に気づきます。
自分も初めて教師になろうと思ったときの思い、そしてこの旅館で一生頑張っていこうと決心した時の思いを、常に胸に描き一歩ずつ一歩ずつ歩んでいけたらサイコーだなと思いました。
朝日に輝く桜島を見ながら、なにかまた頑張って一歩を踏み出せそうな気がしました。