今日、来月行なわれる茂山狂言の取材に来てくださった地元新聞社の方とお話をしている中で、こんな話をお聞きすることができました。
「確かに発行部数において全国紙にはかなわないけれど、地元新聞でしか伝えることのできない記事がある。そう信じて新聞を作っている。」
このお話を聞いたときに、以前、京都の俵屋という旅館へお邪魔させていただいた時に、その旅館の女将さんから教えていただいた言葉を思い出しました。
「あなたの旅館で京都を真似ようとしてはいけません。あなたの旅館には、私たちが真似のできないあなたの旅館の良さがあるのだから・・・。」
私たちの温泉郷にはここにしかない山や川、そして温泉があります。由布院や草津に私たちがいくらなろうとしてもそれは無理な話です。逆にそんなことをしたら滑稽なものになってしまいます。足湯が流行ればどこもかしこも足湯だったり、どこかで温泉巡りが好評だと聞けば温泉の立地も考えずにとにかく温泉札を作る・・・・といったことではなく、まずは、自分達が何者なのかを足元からじっくり見つめ、だれかがやった真似ではなく、この土地で、このお湯で、お客様に対して自分達にしかできないおもてないを見つけることが、本当に大切なことなんだろうなあと思いました。
はじめまして。
京都俵屋『女将さん』のコメントから発信されている矜持は教えられました。
ナンバー・ワンを志向している世間に、オンリー・ワンの羅針盤を保有することの大切さを感じました。
これからも、Blogを拝読させていただきます。
春の風
投稿情報: 春の風 | 2008年9 月27日 (土) 23:00