石苔亭いしだで取引をしています、笹屋さんという布団の会社が岐阜県の大垣にあります。その笹屋さんが田んぼを始めたという知らせをいただきまして、早速見に行きました。
以前笹屋さんから「いしださんで使用している布団を一枚いただけませんでしょうか?純綿の綿が、畑に使えると思うので、試してみようと思います」「ただ、最近は純綿の布団綿というものが少ないんですよね」というお話をいただいたことがあります。
そのときの思索が、上手く進み今年で2年目になるとのことです。
これがその綿を使って栽培している稲穂です。どうやって使っているか???これを見ただけでは解らないですよね。実は、この稲を植えるときにその綿は役立つのです。そのときの写真が今回は用意できませんがご説明いたします。
・平打ちした純綿を重ね、その間に「揉み」をはさんでいきます。
・その純綿を田んぼ一面に敷き詰めます。
・土と純綿の間に水を流し込み、後はその純綿を突き破って稲穂が成長するのを待つだけです
これがその純綿です。
では、何のためにするのか・・・・
笹屋さんの発想の元となったのは、リサイクルです。布団やさんなので、各ご家庭から布団の新期購入にあわせて、廃棄できずに箪すにしまわれている布団を無料で回収したそうです。そうしたら大量になりすぎ、その使い道を考えたそうです。
純綿は1年で土に返ります。少し自分の庭で研究をしていたら、たまたま同じことを同じ原理で専門的に研究されている方に出会ったそうです。現在は愛媛県にある丸三産業株式会社というところで実際の商品として流通されているとのことでした。
「農業用コットンシート マルチコット」と呼んでいます。
良い点は多々有ります。
わかり易いところでご紹介するとすると
・草が生えにくく、無農薬栽培に適している
・綿なので土壌微生物によって分解され、土壌有機物となり地力の維持に役立つ
です。稲作をする上でその7割がほぼ除草剤だそうです。しかし、実際に目の前でその違いを比較しますと、草の生え方が全く違います。もちろん、成長が進めば草も生えます。そこからは手作業となりますが、今の時期になると毎日除草剤をまいている田んぼに比べ、草の量が比べ物にならないくらい少ないです。
綿シートもみましたら大分土と混ざってきていました。
石苔亭いしだが自家農園を始めています。有機栽培やリサイクルといったテーマで実際に始められている皆さんの話は大変参考になります。
なんだか「わくわく」しました。