昨日は私、36歳のお誕生日を迎えました。なんと、たまたま東京に仕事がはいていた若旦那がわざわざ横浜までお祝いをしに来てくれました。時間一杯まで研修があったことと、娘も保育園帰り、明日もあるということで近所のデニーズでお祝いをしていただきました。
そこから旅館へ電話をしました。実は中村屋ラーメンの中村栄利様ご家族が、キャラバンの様子をみにいらっしゃるのと合わせて、石苔亭いしだにご宿泊をしてくださっています。中村栄利シェフは先日ロサンゼルスから一時帰国されたようです。なんと、こちらも娘さんと、お母様のお誕生日をお祝いしています。電話をし自分達の不在のお詫びとあわせて、お祝いを伝えさせていただいたときは、石苔亭いしだスタッフからのサプライズが終わり、ハッピーバースデイを歌い終わったところだったようです。
栄利さんも何ヶ月ぶりかのご家族と過ごす貴重な時間だったと思います。
私は今回横浜で、お誕生日を祝っていただきました。別段特別豪華な誕生日!!というのでは有りません。主人が横浜まで来てくれて、家族で過ごしたというだけのことです。それでも、とっても平凡な幸せを味あわせていただきました。
結婚してから初めて、夫婦として相手を大切に思う気持ちが感じられる誕生日を過ごしたような気分です。二人で旅館にいると、なかなかこうして気を許しあったプライベートな時間は過ごしづらいものです。仕事のことが第一優先で自分たちのことは二の次になるし、どことなく虚勢を張っているような気も感じますしね。
もちろん娘の存在は大きいかもしれません。それに・・・・ちょっとお話しずらいですが、今回若旦那のサポート力をとても大きく感じています。会社の社長だから・・・というのではなく、家族としての協力、理解、応援という、いたわり心を感じられる機会となりました。
そこで単純なことを思い出しました。人とは本来、他人からやさしさやおもいやり、いたわりの心を注がれると「それに精一杯応えたい=力が湧いてくる」というのが本能としてあるのではないだろうか・・・?
旅館とは、昔歩きつかれた旅人をお迎えする場所。旅をするのに必要な衣食住を「もてなし」という形に変えて商売にした。その原点は、商売ではなく、他人を生かすための心だろうと、そんな風に感じます。そして、石苔亭いしだもそんな空気の場であって欲しいです。
今回の横浜研修は、技術の取得という面だけではなく、自分を取り巻いている環境を改めて整理して見つめ、感謝している自分に気づける、そしてまた、母と子として逃げずに向かい合う時間ともなり、人間力を身につける修練の場となっているように感じます。
多くの皆様に心配とご迷惑、またお力をお借り致しています。そのお心を無駄にせず、残り2週間、きっちりとやり遂げたいと36歳、誕生日の抱負としました。