いよいよ今日は若旦那の奉納狂言本番です。能「枕慈童」の後、すぐの出演の為、茂山千三郎先生方とともに朝早く出かけていきました。私たちは厳島神社能舞台の回廊の桟敷席から見学していました。厳島神社能舞台は舞台の回りを海が囲んでいる特殊な形をしており、舞台から桟敷席までは若干の距離があります。「福の神」の神様役の若旦那は、福の神の面をつけての舞台となるため、桟敷席まで声が届くか心配でしたが、持ち前の大きな声で観客から大きな笑い声が上がっていました。
お天気も良かったことや土曜日と言うこともあり、午前中の舞台から桟敷席は観客で一杯だったため、若旦那はさぞかし緊張したのではと思っていましたが、福の神の面をつけていると、ほぼ前列の2~3人しか見る事ができないらしく、それほど緊張はしなかったそうです。それどころか間違えそうな台詞のところは、目をつぶって台詞を言っていたとも言っていました。
舞台が終わると千三郎先生から、厳島神社で奉納狂言を演じた「免状」が手渡されました。厳島神社の朱印もしっかり押印されていました。なかなかこうした機会には恵まれないばかりか、 こうして免状までいただくことができ、本当に心に残る今回の舞台であったと思います。
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