香港は中国返還後、国内では広東語と北京語が使われているそうである。
ホテルや街中で現地の人にあったときのコミュニケーションとして、外国へ行くとまず現地の挨拶の言葉を教えてもらうのだが、誰に聞いてもこの国では明確な挨拶の言葉について答えてくれない。朝、会うときは「ニイハオ」というのが一般的だと言うが、朝の挨拶以外は、日本語に当たる「こんにちは」「こんばんは」といった言葉はないそうである。あえて言うなら「お昼は食べましたか?」「夕飯は食べましたか?」だそうである。
バリ島に行ったときは「おはようございます=スラマ・パギ」「こんにちは=スラマ・シアン」「こんばんは=スラマ・マラム」だった。現地の人に会って挨拶すると、両手を合わせて笑顔で挨拶を返してくれた。それが嬉しくて、会う人会う人に挨拶をした。挨拶から思いもしなかった会話が始まったりすることも度々あった。
香港ではいきなり会った現地の人に「お昼は食べましたか?」と聞くわけにはいかないので、必然的に挨拶を交わす機会はほとんどない。前回の日記でも書いたが、この国の人はどうしてもせっかちに思えて仕方がない。せっかちというか、動きや言動に無駄がなく、人間関係もどこか希薄に思える。挨拶がなくても人間社会は成立することを、この国は証明してくれているが、なにか味気ない寂しさのようなものも感じた。
今晩、2班のスタッフが香港に到着する。どんな挨拶で迎えようか。
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