1週間続きました昼神温泉の夏祭りも、今日が最終日となりました。
今日は送り盆ということで各家では、玄関先で火を焚いて仏様を送っている風景があちらこちらで見られました。
夏祭りの最終日、昨日お話をしました「虫送りの神事」が行なわれました。白装束をまとった地区の厄年の方々が、各施設を松明に見立てたワラ松明をもって回ると、ロビーや廊下にいるお客様が「私の厄も取って欲しい」と頭を出してくれます。ワラ松明で頭の上を数回祓い、それらを集めて夜の大松明の火の元としました。
大松明の火は10キロ以上の重さがある俵に移され、クライマックスの「火振りの儀式」へと盛り上がっていきました。全部で3つの俵が阿智川に向けて投げ込まれるのですが、3つの俵には昼神温泉を3つに分けたそれぞれの旅館の厄が詰まっているわけで、会場内は自分の旅館の火の俵が上手く川に流れるのかと、期待と心配な気持ちが交錯する不思議な雰囲気に包まれました。
「壱の虫送り」は火の俵が、手前の木にぶつかって、川に落ちる手前で止まってしまいました。会場からは「あ〜」というがっかりした声がもれました。
「弐の虫送り」は火の俵が、川とは全然違う方向の会場の端っこの方へ転がっていってしまいました。これも失敗。
「参の虫送り」これで失敗したら昼神温泉郷の厄が、今年はいっさい落ちないかもしれないと半ば、諦めムードが漂う中、きれいな火の放物線を描いて、火の俵が阿智川へ流れてきました。会場からは大きな歓声と拍手が沸きあがりました。
最後は、会場にお集まりの皆様の多幸を祈って、厄が流れた方も、流れなかった方も、一緒に昼神の大花火の火で厄を「お水流し」して、今年の「昼神温泉の虫送り」のすべてが終了しました。
観客の皆様が、思っていたより盛り上がってくださったことに驚きを感じました。もっと練習を重ねて、来年の虫送りでは3つすべての俵が阿智川に投げ込めるように今から練習を始めなければなりません。また来年、昼神温泉の夏祭りでお待ちしております。
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