6月30日は「夏越の祓い」と言って、1月からの半年間の罪や穢れをひとがた人形に移して祓い、残り半年を無事に過ごせるよう無病息災を祈願する行事が行なわれます。
素盞鳴命(すさのうのみこと)に旅の宿を供して難儀を救ったといわれる蘇民将来(そみんしょうらい)が、素盞鳴命の教えに従って腰に茅の輪を下げたところ、子孫代々に至るまで災いなく栄えたという故事にちなみ、茅の輪を3回くぐって参詣する習慣が生まれました。
奈良時代から6月と12月の晦日、年2回行うと定められていて、12月は「年越の祓い」と言われています。
石苔亭いしだでも6月1日〜30日間、玄関に茅の輪を取り付け、ご来館されるお客様方の半年間の厄を落とさせていただこうと思っております。これまでも何度かこの茅の輪を設置させていただいてきましたが、今年はなんと石苔亭いしだの「夷毘沙門」にこの茅の輪を設置いたします。夷毘沙門の高さは4メートルほどありますので、その門に合う茅の輪を付けるのは至難の業です。石苔亭いしだの庭の手入れでお世話になっている横前造園さんに無理を言って、なんとか茅の輪を付けていただくことにしました。
玄関前の茅の輪は、川原から緑のすすきを刈ってきたものを使ったもので、あっという間に設置が終わりました。夷毘沙門に設置する茅の輪はさすがにすすきでというわけにはいかず、青竹を芯として竹笹で輪を作ることになりました。なかなか竹が言うことを聞いてくれなく、うまく丸い輪を作る事ができません。重量もかなりの重さとなり、倒れてこないように固定するだけでもかなりの労力を要するようです。思っていたよりも手間のかかる大工事になっています。
さて、この大きな茅の輪、はたして無事に設置が完了するのでしょうか。また若女将の日記の中で状況をお伝えしたいと思います。
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