11日間にわたって書いてまいりました若旦那の日記も、いよいよ今日が日本に向けて出発ということで最終回になる。昨日はスタッフは屋台村へ出かける者あり、民俗芸能を見に行く者あり、エステに出かける者ありと、思い思いのペナンを満喫していたようである。
偶然、夜の9時過ぎにロビーに全員が集まり、最後の晩餐というか、カクテルパーティーが始まった。ロビーには私たちしかいなかったこともあり、バンドの演奏も特別に日本のレパートリーを多く取り入れてくれ、スタッフがステージに飛び入りで参加して歌わせてもらう場面もあった。ボーカルのイーナさんとテレサさんはとても盛り上げるのが上手で、気が付くと、なかなか日本のカラオケBOXでも踊らないうちのスタッフが、ステージで踊り出していた。
暖かな夜風がロビーを吹き抜け、カクテルライトに照らされて笑いながら踊っているスタッフを見ながら、こんな時間がいつまでも続けばいいのにと、旅の最後の夜の郷愁に浸っていた。
帰る場所があってこその旅である。きっとこの寂しさも旅の一つの思い出なのだろう。穏やかなここペナンで過ごした時間の中で、ゆっくりとあれやこれや考えることができた。明日の朝には、きっと寒いだろう日本に私は到着している。遠い地から日本を眺めてみて気付くことのできた、日本の魅力をなんらかの形で、石苔亭いしだに生かせていけたらと思っている。
長い間、若旦那の日記にお付き合いいただきまして有難うございました。
明日から、また「若女将の日記」に戻ります。
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