正面玄関のせせらぎは水の流れる川底のコンクリートが固まり、石組みも完成してきたらしくもうひと細工が行われました。
セキショウブ、シャガ、ショウジョウバカマ、アセビが植えられました。不思議です。水も流れていない作られた川なのですが、これらの植物が姿を見せただけで潤いが感じられ、水が流れているかのような錯覚が感じられます。そうすると自然と笑みがこぼれるのです。そして喜びを感じるのです。
人の持つ想像力、感性、がいかに「大切」で「豊なもの」かと感じました。
私がもしこの自然の多い土地に住んでいなかったら、こうした想像力が当たり前のように養われていたでしょうか?
今朝のニュースに子供たちの「農業体験」の様子が流れていました。ご年配の方々が小学校低学年の子供たちに野菜が大きく育つために草をとることを教えながら一緒に「草取り=土いじり」を行っていました。
すると子供が「もう疲れた」「たまごっちを持ってくればよかった」といっている場面が映ったのです。この子供たちは日頃、身の回りに土が少なく、外で遊ぶよりもゲームをして遊んだり、塾に行っていたりするのかなー。と感じましたが、個人的には大きなショックでした。
信州大学の学生さんも参加していたようです。その方たちは「コンビニで欲しいものがすぐ手に入る生活をする中で、どのようにしてジャガイモが出来るのか、苺が出来るのか知っていただきたい」といっていました。
今の世の中はそうした自然に触れるチャンスが少ない中で生活をせざるを得ない人々がいるのかもしれません。
私たちの石苔亭いしだは今、そんな皆様に季節の風を感じていただき、それぞれの心の中に芽生える「豊かな感情」「温かなぬくもり」に気づいていただける場所となるはずです。
そんなお客様の笑顔を想像しながら、玄関の庭木が芽吹く4月頃をとても楽しみに思いました。
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