先日ご出発のお客様を見送りに外へ出ましたら、散歩されていらしたお客様がお声をかけてくださいました。「おい、この桜の種類は何だ?」とおっしゃられます。
「ソメイヨシノだと聞いております」と答えましたら、「咲きそうじゃないか、つぼみが膨らんでいるぞ」というのです。
確かに風は冷たくても、まだまだ気持ちのよさが感じられるほどの11月を迎えてはおりますが、まさかのまさかです。
「今まで季節外れに桜が咲くことは一度もありませんでしたが」と話しながら若旦那も交えて3人で、まじまじと桜の木のつぼみを眺めていました。
今頃間違えて色づくようではだめよ、これから寒くなるんだからね。と「ソメイヨシノさん」にはよく言って聞かせましたので多分大丈夫だと思いますが、清く澄んだこの空気のなかに花開く「幻の昼神の桜」あるいは、綿のようなボタン雪が降る中に咲く、阿智川沿いのソメイヨシノの景色がちらっと頭をよぎり、しばしロマンティックな気分に浸りました。
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