昨日、石苔亭いしだから山へ車で10分ほど行ったところにあります「園原能楽堂」にて、茂山狂言長野県社中による狂言公演が行なわれました。この園原の地に昔、「木賊」という狂言があり、その狂言のあった地で茂山狂言長野県社中のお稽古を定期的にしていこうということになったことから、昨日の狂言の舞台が実現しました。
はじめて狂言を見るという園原地区の皆さんが多かったわけですが、小さなお子さんからご年配の方まで、最後まで舞台を見てくださり、大いに笑っていただけました。
「思っていたより狂言は面白いもんだな。」
「これから、こんな素晴らしいもののお稽古を、園原でやってもらえるのは嬉しいことだ。」
「今まで使われていなかった舞台がこうしてまた使っていただけるのはいいことだ。」
舞台が終わると地区の皆さんから応援の声をたくさんいただくこともできました。講師の茂山千三郎先生には、先日の小中学校の狂言ワークショップや今回の舞台を、この地域に狂言の楽しさを知っていただけるならと、ボランティアで狂言を演じていただいています。昨日も、それまで使われていなかった能楽堂で公演をするために、自ら照明の位置を直したり、狂言の見方を楽しくお話していただいたりしてくださいました。
この地域に、昔狂言があったというだけでは、決して今回の狂言の舞台は実現できなかったと思います。茂山千三郎先生のお力添えに心から感謝しながら、この地でもっともっと「狂言」が盛り上がっていくように、私のできることをしっかりやっていきたいと思います。
ご声援ありがとうございます。こうして園原の地に狂言が実在したことや、それが天正狂言本に掲載されていたことや、石苔亭いしだに茂山狂言社中が発足していたことも、すべて偶然だったことにびっくりしています。これもなにかの縁だと思います。園原地区の皆さんにも狂言を楽しんでいただき、どんなものかを知っていただいたことは大変嬉しいことです。これからも温かく見守っていただけたら幸いです。
投稿情報: 若旦那 | 2006年8 月11日 (金) 23:00
私も現地を訪れ、お堂を拝見し、舞台にも立ちましたが、自然が溢れる「園原」の地に、身近に使える能楽堂があることをうらやましく思いました。この地を題材にした狂言「木賊」が天正狂言本が書かれた時代からあったとは、またまたびっくり!
園原の地に住む皆さんの「文化力」の高さに感心するばかりです。逸見さんを中心とする茂山長野社中の皆さん!頑張れ!
投稿情報: 橋本 昇 | 2006年8 月11日 (金) 23:00