今、館内にはいろんな音が流れています。
能舞台前の第1ロビーでは、2時間ごとにその日、その時間にあったBGMが16個のスピーカーから流れています。第1ロビーは天井高があるため、音の広がりや反響を考えたスピーカーの角度になっています。先日、暖房効果のため冬の間、ロビーの天井にはめられていた障子が取り外されました。現在、チェックイン・チェックアウトの際には、天井にある大きな天窓を開けて、自然の音をロビーに取り込んでいます。
リラクゼーションシアターでは、映画と一緒に「森林浴」「川のせせらぎ」など、リラクゼーション効果のある音楽がいつも流れています。シアタールームには、スピーカの姿は一つも見えませんが、5.1チャンネルスピーカーをはじめ15個のスピーカーが設置されています。
外に出て、今回、出来上がったデッキの椅子に座ってみると、風に吹かれて木の葉のこすれあう音や、ししおどしの音や、小鳥の鳴き声などが聞こえてきます。
昨日、式部庵タイプの客室に「竹」でできた真空管アンプの音響セットが入りました。最高の「BGM」というのは、「あっ、音が流れているな。」と気づかせるBGMではなく、気が付いたら「あっ、音が流れていたんだ。」と思わせるようなBGMだと聞いたことがあります。お客様にとりまして、私たちの旅館でのBGMがそうであったら最高だなと思います。