結処(ゆいどころ)と言いますのは、石苔亭いしだのフロント部門の呼称です。
今日の午後、結処の研修会が行なわれました。社員研修旅行でまだ記憶も新しいバリでの体験を通して、私たちの旅館ではどんなことがいかせるかという研修でした。
いろんな一流ホテルを見学させてもらったり、バリホテルで何日間も滞在しましたが、どのスタッフの心にも鮮明に残っていたのは、ピタマハロイヤルホテルで私たちにホテル見学の説明を一生懸命してくれた男性スタッフの顔でした。
たどたどしい日本語でしたが、私たちに一生懸命ホテルのインスペクションをしてくれました。笑顔が素敵でその男性スタッフの対応がみんなの胸にもしっかり刻まれているようでした。
反対に案内をしてくれたスタッフの顔をちっとも思い出すことができないホテルもありました。そんなホテルは、不思議とどんな部屋だったのかも思い出すことができません。
そのホテルを思い出す時、私たちはその部屋がどうだったのか?どんな料理が提供されたのか?ということよりも、そのホテルでどんなスタッフとどんな話をしたのかということのほうが記憶に残ります。なによりもかえがたいのは、そのホテルスタッフの心からのおもてなしを実感できた時です。
若旦那が言っていました。
「旅館のサービスは『人』だとよく言うが、その『人』というのはただ『人』ではない。ホスピタリティーにあふれた『人』でなければならない。」
私たちがお客様を心のそこからの笑顔でお出迎えできたときこそが、石苔亭いしだが目標としている「サービスすることをエンジョイする」ことが実現できた時だと思います。