昨晩、1班のメンバーをデンパサール空港で見送った後、友人が勤めている「フォーシーズン・サヤン」へ向かいました。
深夜にチェックインしたため分からなかったのですが、朝見てみると深い渓谷にそびえ立つように建てられたホテルは、まるで映画にでも出てくるような天空のホテルのようでした。客室のプールサードにはゆったりと座ることのできるチェアーが置いてあり、その向こうに見えるやしの木には数匹のリスが登ったり降りたりしていました。
ロビーエントランスはオープンエアで、バーカウンターは渓谷に向かって突き出すように設置されています。ちょっと距離のある大きなプールにはバギーで移動しますが、その道なりにある野菜畑や田んぼが景色の一部として、私たちに安心と安らぎを与えてくれました。そんなホテルの様子を眺めながら、私たちの旅館のことを思っていました。
オープンエアのロビー・プールサイドのデッキチェア・早朝のヨガ教室・・・・。
多くの人は言うかもしれません。それはバリ島だからできることだと。梅雨もある日本でオープンエアのロビーは無理でしょ・・・やっぱりサッシがないと。電灯に虫が寄ってくるでしょ・・・お客様から苦情が来るよ。プールに入ることのできるのは温かい国だからでしょ・・・日本人はなんと言っても温泉、温泉。
しかし、ここバリ島にも雨は降ります。雨季にあたる今のシーズンは激しいスコールが毎日のようにあります。電灯のまわりには虫が飛んでいますし、テラスにおいてあったバナナは朝にはリスに食べられていました。それでも許せてしまうのは、このホテルが私たちに何を味わってもらいたいかが明確に示されてるからだと思うのです。
できない理由をいくら書き連ねてみてもなにも進歩はありません。大事なことは、お客様に味わっていただきたい時間と空間を明確にして、あらゆる可能性を実現させるために、なにをどう変えていくかを考えていくことだと思いました。
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