今日の全体ミーティングでこんな話がされました。
「日本人らしい所作振る舞いとはなにか?それは、つつましやかで、たおやかな心持から「にじみ出てくる姿・かたち」である。
そして、その姿かたちは、「我」を意識したものではなく、常に「相手」を意識してる。いかに相手にとって自分の姿が、さりげなくも美しく映るかが大切である。
私たちの日常での動きはとても速い。しかし、私たちの旅館の中においては日常の倍速で流れる時間の流れをいったん止めて、落ち着いた時間を取り戻していきたい。
本気になってそれを実行しようとすれば、それにはおそらく通常の1,5倍の時間を費やすであろう。ということは、裏方においては1,5倍のスピードまたは時間をかけて、つつましやかに振舞えるための段取りをしなければならない。
ひとつ間違えて、段取りの姿がお客様の前に出たとき、それはいっきに「はしたなさ」へと変わってしまうのである。
わたしたちの旅館においての「非日常」とは、日本人らしい所作振舞いをきちんと理解し、それをおこなうことである。」
お茶の世界では、畳の縦を六歩で歩くという取り決めがあります。しかし、それは六歩で歩かなければならないということではなく、長い歴史の中でそうした姿が一番美しいからこそ、今でも口伝され受け継がれていることなのです。
日本人が大切にしてきた「相手」のことを意識した所作振舞いを、私たちの旅館でも大切にしていきたいと思いました。
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