「そのことに没頭すると必ず死角ができる。」
若旦那がよく口にする言葉です。自分の仕事に一生懸命になることはいいことです。しかし、それでいっぱいいっぱいになってしまうと、他のことが見えなくなりそこに「死角」が生まれます。
では、どのように「死角」をなくすのか?それはすべてそれ以前の段取りにあります。時間のあるときにきちんと段取りを済ませておく。「段取り八分」とよく言いますが、この段取りができていないと、いざことが起こったときに余裕を持って対処することができません。そこに「死角」が生まれ、一生懸命やったのだけれど、お客様に不快な思いを与える結果となってしまいます。
「第1領域のしごとではなく、第2領域の仕事をせよ。」
これも同じことで、いきあたりばったりの目の前の仕事(第1領域の仕事)ではなく、これから10分後、30分後、1時間後におこるあらゆる可能性に対して準備をしておく(第2領域の仕事)ことが大切です。そういった仕事の中で、サービスの勘というものも磨かれていきます。
何度同じことをやっても人から言われなければ動けない、同じミスを何度も繰り返す、お客様の様子からなにも感じ取れない・・・・。これらはすべて第1領域の仕事ばかりやってきたことの結果です。
ある旅館の支配人が社長から「今日の午後時間をやるから、これからホテルがどんな戦略でいけばいいか考えろ。」と言われてとても困ったという話を聞いたことがあります。そんなことは、常日頃から考えていなければ半日くらい時間をもらったからといって、そう簡単に出てくるものではありません。
常に一歩二歩先を考えながら行動する。そうすれば町の風景や、テレビから流れてくるニュースも、ちょっと違って見えてくるんじゃないかなと思います。
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