今晩は、名古屋でおこなわれました加藤木さん率いる「和力」の皆さんの公演を見させていただきました。宴でも行われている「鹿踊」も木村さん扮する案山子との競演で和力風にアレンジされいたり、「鶏舞」も東天〜紅というニワトリの鳴き声と共に、とてものりのいいリズムに載せて会場を沸かせてくれました。
和力の公演を見て毎回思うことは、演目だけ見るとしっかりとした日本の伝統芸能の名前がずらっと並んでいるのですが、そこにはかた苦しさではなく、笑いを交えた演出や、日本の伝統芸能をひとつの素材として再度、構築しなおした新しい和力のよる表現があって、いつの間にかその舞台に引き込まれ、日本の伝統芸能の真髄に引き込まれている自分に気づくということです。
加藤木さんがよくおっしゃっている話の中で、
「基本がなければ漫画になってしまう」
という言葉があります。日本舞踊に見られる腰の入れ方や足の運び、指先にまでの神経の使い方などがしっかり身についた上での日本の伝統芸能のアレンジは、見ている方も安心して見ていることができます。逆に基本ができていないのにエンターティメント性だけ追い求めていくとそれは滑稽なものとなってしまいます。今回の和力の公演を見て、私たち旅館にもそれは当てはまることだなぁとあらためて考えるきっかけとなりました。
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