昨晩行なわれました、昼神の御湯「御焚き上げの儀」
心配されておりました天気ですが、空には満天の星空が広がり、絶好の御焚き上げ日和となりました。昼神温泉郷の入り口に設置されておりました高さ4メートルもある「大湯屋守様」は、井形に組まれた担ぎ棒の上に乗せられ、昼神温泉の氏子によってお神輿として温泉郷内の道を練り歩きました。かなりの重さがあり大人が20人で担いでやっと持ち上がるほどでした。先頭には湯屋権現神社の総代の方々が松明を持って道を照らしてくださり、その後を和太鼓・阿智黒丑舞・大湯屋守様神輿が続きました。
底冷えのする夜でしたが、威勢のいい太鼓の音や大きくうねる黒丑舞の演舞に、会場内からは、寒さを吹き飛ばすような大きな歓声や拍手が度々沸きあがりました。温泉にお入りいただいているお湯の神様を、元いた場所にお帰りいただく「昇神祭」そして、湯屋守様にお酒を手向ける「夕御饌の儀」が終わると、いよいよ「御焚き上げの儀」の祭事本番となりました。
最近まで雨が降っていたせいで湯屋守様が湿っていて、うまく点火できるかが一番の心配でしたが、「バチッバチッバチッ」という激しい導火線の火花と共に火の手が上がり、いったん点いた火は一気に湯屋守様の大群を真紅の炎で覆いつくしました。特に早く燃え尽きたのは大湯屋守様で、大きな体が炎の中でぐしゃっと崩れ落ちるのと同時に、夜空には冬のスターマイン花火が花咲き、昼神温泉太鼓の勇壮な響きが会場内に響き渡り、それまでの粛々と儀式を行なっていた雰囲気とは一変、会場は一気に大きな歓声に包まれました。
大湯屋守様に最初に火が付きました。みるみる燃え上がっていきます。
大湯屋守様からどんどん周りの湯屋守様に引火し、一面の火の海となりました。
とうとう先頭の湯屋守様にも火が付きました。湯屋守様の顔が炎で崩れていきます。
とうとう最後の湯屋守様が崩れ落ちました。
「御焚き上げ」のあとのお墨付けでは、楽しそうに顔に墨を付けて合う大勢の人たちで会場は賑わいました。阿智黒丑舞の頭に頭を噛んでもらいたいお客様の長蛇の列もできていました。昨晩の神事で神様がお湯から上がられた為、今日から昼神温泉の温泉には神様は入られてはいませんが、泉質は変わりませんので、是非、温泉を楽しみにお出でください。神様との混浴をご希望のお客様は今年の12月1日には、また「降神祭」を執り行い、神様にお湯に入っていただきますので、その時期にお出でくださいませ。
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