ほていやさんが、明治時代の古いお雛様が飾ってあるよと教えてくださったのは、道を隔てたところにある「つたや商店」さんでした。中に入ると中にいたおばさんが、「お雛様だね。どうぞ。どうぞ。」と、笑顔で迎えてくださいました。「ほていやさんからのご紹介で・・・。」と言うと、「あ~ほていやさんのお雛様は立派だからねぇ。うちのは江戸時代の古いお雛様だよ。」と言って、写真を撮りやすいようにと、お雛様の後ろのブラインドまで下げてくださいました。
大正時代のお雛様は、大きな社が付いていて、人形はすべて小ぶりでした。真っ白い顔の人形は、どれも品があり、特に社の奥に座っているお内裏様とお雛様の表情は、特に気品に溢れたありがたい表情でした。
大正時代の雛飾りの隣には、明治時代のお雛様が飾られていました。現代のものより表情があっさりしていていました。丁寧に縫いこまれた刺繍は鳳凰の形になっており、細やかな職人の仕事がうかがえました。
江戸時代末期の雛飾りです。その作りの丁寧さに昔から雛祭りが、日本人にとってどれだけ大切なお祭りとされていたかが分かります。3つの時代のお雛様をこうして並べて見比べてみると、細かな刺繍の違いや、着物の色合い、人形の表情がその時々で違うことに気が付きます。明日は殿村酒店さんのお雛飾りをご紹介します。
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