若女将の日記

今年一年お世話になりました。

早いもので2008年も今日で終わりです。

今年も一年間、多くの皆様に支えられた一年であったことをあらためて感じます。世の中も激動とも言える様々な出来事で埋め尽くされた一年でした。年が明けた1月の頃と現在とでは、これが同じ年だったのだろうかと思うほどの変わりぶりに、今更のようにびっくりしています。

今年最後の若女将の日記では、昼神温泉・石苔亭いしだの2008年で振り返ってみたいと思います。

1月･･･海外研修旅行で社員全員でペナン島へ行きました。それまでのバリ島とはまた違った雰囲気に、広い視野に立った考え方ができるスタッフに成長してくれたと思っています。日帰りタクシーでのタイ国境越えがハードでした。

2月･･･中村屋キャラバンとともに宮崎駿監督の呼びかけによる淵の森公園へのボランティア作業に参加しました。大雪の中、約100人くらいの参加者の皆さんに中村屋ラーメンを振舞うことができました。

3月･･･昼神の御湯にて初の御焚き上げ神事が行なわれました。公園に集められた20体の湯屋守様にいっせいに火がついて、天空に立ち上る火柱に、会場から歓声が沸きあがりました。匠の饗宴は中華の陳建一さんでした。

4月･･･今年で2回目となる早座祭り。今年は会場を昼神温泉郷に移し、阿智川の桜が満開に咲き誇る中、盛大に開催されました。人間国宝の狂言師 茂山千作先生による「福の神」の奉納狂言は見ものでした。

5月･･･若旦那とネバーランドの桑原シェフが「第2ニッポン国・独立宣言」という番組に生出演させてもらいました。司会の壇ふみさんや冒険家の風間深志さんに助けていただきながらの、生放送を、はらはらしながら見ていました。

6月･･･ドラマ「温泉へGO！」の撮影場所として昼神温泉、石苔亭いしだが決定しました。ロケハンのスタッフの方とのロケ地探しが本格的に始まりました。

7月･･･ドラマロケ開始。加藤貴子さんはじめ、前回の「温泉へ行こう5」の時の、懐かしいキャスト・スタッフの皆さんとの再会でした。阿智の夏祭りでは今年も直径2メートルの火の玉が、阿智川の河川敷に向かって落とされました。

8月･･･今年も盛大に行なわれました「昼神の夏祭り」。村の中の悪いもの（虫」を松明に集めて、阿智川の川に流す「昼神の虫送り」が、今年本格的に夏祭りに取り込まれました。このお祭りはドラマ「温泉へGO！」の中でも登場しています。

9月･･･恒例！石苔亭いしだのキャンプ。ネバーランドのコテージをお借りして行なわれました。中村屋キャラバンの一周年記念「ザッツ☆ラーメンティメント」では、中村屋シェフが来店し中村屋カレーラーメンを限定で提供してくださいました。

10月･･･南信州獅子舞フェスティバルに阿智黒丑舞初参加。村外での舞いは初めてでしたが、多くのお客様や地元獅子舞保存会の皆さんから応援していただきました。「味くらべ大会」にて、石苔亭いしだが初優勝。テーマは、伝統野菜と食べる阿智黒毛和牛でした。

11月･･･若旦那カナダのケベックへ。「温泉へGO！」のドラマが惜しまれながらも終了しました。ドラマの打上げにも呼んでいただき、若旦那は大鶴さんや岡田さんと朝まで盛り上がったようですよ。

12月･･･若旦那が中心に進めてきた「神ぐ和しの里プロジェクト」が、本格的に阿智村の中に発足しました。南信州・昼神温泉にとっての無限の可能性を秘めているプロジェクトです。2009年どんな活動が始まるのか楽しみです。

皆様方にとりまして、2008年はどんな一年でしたでしょうか？

2009年がよい年になりますように心からお祈りいたしまして、今年の若女将の日記を締めくくらせていただきます。どうぞ、よいお年を。

阿智黒丑舞の練習

昨晩遅くまで昼神温泉郷内で、阿智黒丑舞の練習が行なわれました。

胴体が10メートル以上あるため屋内での練習ができず、北風がビュービューと吹く阿智川沿いでの練習でした。来年は「うし年」ということもあり、元旦と1月2日の2日間、昼神温泉郷内の各旅館を阿智黒丑舞が練り歩きます。20箇所以上の施設を回らせていただく為、昨晩は加藤木朗さんと若旦那が、元旦用に黒丑舞の曲を作り直し、通常ですと10分ほどかかる舞いを、約5分程度の舞いにまとめました。

「天角地眼の黒丑が、照らせらっせらっせ。照らせらっせら～！」

天角地眼というのは、落語の中での「牛の褒め言葉」として 『天角地眼一黒陸頭耳小歯違』というのがあり、牛を売買する博労が、 良い牛の特徴として詠ったものだそうです。

角が天を向き（形が良い）

眼が地面を見（性格が温順）という意味だそうです。

威勢のいいかけ声と共に、2メートル以上もある黒丑の頭が、地上4メートルの高さまで持ち上げられる光景は見事です。10月に行なわれました「南信州獅子舞フェスティバル」でも、会場から一際歓声が上がったのは、黒丑の頭が天高く持ち上げられた瞬間でした。

元旦の7時30分、一番に黒丑舞が舞うのは、昼神温泉郷の中心にある「朝市広場」からです。順次、各旅館を回っていきますが、舞いの後には、お客様方の一年間の無病息災を願って、黒丑の大きな口で頭を噛んでくれます。是非、うし年元旦の朝は昼神温泉で、思いっきり黒丑に頭を噛まれてください。きっといいことがあると思います。

石苔亭いしだお正月の準備

昨日、一日かけて石苔亭いしだのロビー・能舞台などのお正月の飾り付けを行ないました。

私たちの旅館のロビーには、通称「青石」と「赤石」と呼ばれている2つの石があります。青石は幅が2メートルほどで上面が平らになっています。赤石は青石より2周りほど小さいのですが、上に向かってゴツゴツとした岩面が突き出しています。

毎年、元旦祭には地元の神主さんに来ていただきまして、「青石」には「和御霊～にぎみたま～」という和する心を象徴する神様を、「赤石」には「荒御霊～あらみたま～」という荒ぶる心を象徴した神様をそれぞれ降ろしていただき、ご宿泊の皆様と共に一年間、心穏やかに過ごせますように祈願いたします。

昨日は、2つの石の周りに注連縄を飾ったり、お供え物を用意したりしました。ちょうど1年前の雑誌「家庭画法」にも、玄関の湯屋守様と一緒に石苔亭いしだの正月風景を掲載していただきました。一日一日とお正月の準備が整っていきます。今日は29日、「く飾り」はしないということで、お正月準備もちょっと一息です。

12月1日からスタートしました「昼神の大祓い」。逆願いをヒトガタ人形に書いて阿智神社に奉納して、今年下半期の厄を落とすという行事も、残すところあと3日となりました。昼神温泉どの施設でもお客様方にヒトガタ人形をお配りしておりますので、是非、今年一年の厄を大祓いにて落としていってください。1月1日に阿智神社境内にてヒトガタ人形の御焚き上げが行なわれます。

来年はうし年です。今年、阿智村に新しい地域芸能として誕生した「阿智黒丑舞」が、元旦と2日の両日、昼神温泉郷内を特別に練り歩きます。今夜は、紫宸殿の宴でもご出演の加藤木朗さんや地元の青年、それに当館の若旦那も出ての夜稽古があるそうです。だんだんとお正月気分が盛り上がってきている昼神温泉です。

お久しぶりでした。若女将の日記が復活いたしました。

長い間、お休みさせていただいておりました「若女将の日記」が、本日より装いも新たに復活いたします。この日記を楽しみにしておられた皆様方には、本当に長い間お待たせをいたしまして申し訳ございませんでした。

若女将の日記をお休みさせていただいている間、世の中ではいろいろなことがありました。景気の後退、麻生内閣発足、オバマ新大統領、ガソリン代の高騰などなど･･･。振り返ってみれば、ほんの数ヶ月の間に世の中は刻々と、その様相を変えてきており、そのスピードについて行くだけで精一杯です。いいニュースもたくさんありましたが、その何倍も暗いニュースの多かったこの数ヶ月だったように思います。

私たち石苔亭いしだでも、この数ヶ月の間にいろいろなことがありました。

まずはドラマ「温泉へGO！」の放送終了です。ちょうどドラマの終盤にさしかかった頃、若女将の日記をアップできなくなってしまったものですから、多くのドラマファンの皆様と、最終回の感動を共有することができませんでした。昼神温泉郷を舞台として、感動あるシーンを多く残してくださったドラマのキャスト・制作スタッフの皆さんに、本当に心から感謝しております。有難うございました。

一説によりますと花王愛の劇場のドラマ枠が、来春の番組編成の中でなくなってしまうということ。もしかしたら「温泉シリーズ」も、今回で最後になるかもしれないと思うと、ロケでご一緒させていただいた日々が余計に感慨深く思い出されます。

かぶちゃん農園さんの市田柿のコマーシャルもバージョンが変わりました。前回のものとはまた趣が変わった構成になっています。能舞台に干し柿を吊るしたり、舞台の上で照明の光を浴びながら撮影をしていただいたのも、ここ数日のことでした。

また、この「若女将の日記」を通して、日々感じたことを皆様方にお話させていただきたいと思っております。石苔亭いしだのホームページですが、サーバー移転のために一部動かなくなってしまっている部分があるようです。ご不便をおかけしまして申し訳ありません。若女将の日記のバックナンバーも順次アップされていくようですので、今しばらくお待ちくださいませ。