石苔亭いしだの湯上りロビーにある暖炉をご存知でしょうか。あの作品を作られた方は、ロートアイアン作家松岡信夫様です。雑誌で一目ぼれをした作品から数年前若旦那が連絡をとり、お願いをして作っていただいたものです。
松岡信夫様に出会ったとき、ご自宅へ伺わせていただいたのですが、そのときの居住空間の素敵さに魅了されました。それ以来、若旦那といつか自分たちも家を持つときは・・・・と具体的なイメージを持つことが出来たものです。また、旅館の空間を考えるときも、私たちは大変影響を受けました。そんなところから話しを聞いてみると、こうしたこだわりをもつものづくりの仲間が集まり研究をしているというお話しを伺ったのです。それが「住まい塾」です。
松岡信夫様は高橋修一様が代表として組織していらっしゃる「住まい塾」というメンバーの一員です。今回その松岡信夫様のご紹介で 高橋修一様という方にお会いさせていただきました。
若旦那や私が価値観として表現してゆきたい事、メッセージを高橋修一様はしっかりとつかんでくださいました。それを形にしてあらわしてくださる腕と知恵をお持ちです。とてもすばらしいことです。
高橋修一様は日本の今の建築に「怒り」を持っているとおっしゃいます。「民衆の心を重ねて共同する空間」を建築家として伝えてゆきたい。大衆の為にスタンダードな家をリーズナブルな価格で、大量に作ることとは違い、日本人が持つ特質を考える住まい作りです。消すに消せない、作為を感じさせない自然なものに惹かれるとか、素材の中に命を感じるとか、日本人の心に染み込んでゆき、日本人の感覚が目覚めてゆくような建築を研究していくのが「住まい塾」だとおっしゃいます。
ただしそれは決して和風へのこだわりではなく、足元を良く耕し、根を土深く張って、そこから自然に生まれ出てくるような住宅を作り続けたいとおっしゃっています。
私たちが今回気に入って考えている土地は自然豊かな心地よい場所です。その土地を生かし、高橋修一様のお力を借りて夢のマイホームが出来上がることが今からとても楽しみです。
知るという事は知らないことを発見するキッカケなのですね。知ってからしか知りえない自身の未知。意図して良くないものを提供するのか、瑕疵として良くないのか。結果は同じでも、その後の成長に期待ができるかどうかの違いがありますよね。もしも瑕疵なら、損なっていることを知り、学び、改善することができるのですから。
投稿情報: 沼倉勉 | 2007年6 月10日 (日) 23:00
いつも有難うございます。また、若旦那の未来への挑戦話を聞きにいらしてください。若旦那も和泉のように湧いては消えてゆくようです。時々違った視点からのスパイスが必要かと思われます。
投稿情報: 若女将 | 2007年6 月13日 (水) 23:00