今年になりまして飯田市に新しく美術館が出来ました。展示されているものは「川本喜八郎」作品の「人形」です。NHK人形劇「三国志」で使用され、多くの観客を魅了したと言われている方です。また、日本が世界に誇る雄大な叙事詩を人形によって魅せられたNHK人形スペクタル「平家物語」でも知られております。
本日は突然その川本喜八郎様が紫神宸殿の宴を観賞なさりにお越しくださったのです。本日の出演者は 百鬼どんどろ 岡本芳一様です。やはり岡本様のご活躍をご存知でいらっしゃり、たまたま仕事でこちらに来ていらしたところ、当館での講演を知ったそうです。ご挨拶する事ができ、光栄でした。
さて、そもそもなぜその川本喜八郎様の作品が飯田市に展示されることになったのでしょう。それは飯田市という町の昔からの取組に関係があるようです。
古来、東西交通の要衝として栄えてきた飯田市は「人形劇の町」としても知られています。市内には「黒田人形」「今田人形」の二つの人形浄瑠璃が活動を続けており、それぞれ300余年の歴史を持っています。1979年かつて人形芝居をこよなく愛した風土に新たな動きがおこり、「人形劇カーニバル飯田」というお祭りが毎年8月に行われるようになりました。このお祭りは次第に成長し国内最大の人形劇の祭典となったのです。世界各国からも人形遣い達が集まってきます。1990年に川本喜八郎様は人形劇カーニバルに初めておとずれて下さったといいます。その2年後川本氏制作の人形アニメーションが上映されることになり、飯田市の方々から多くのアンケートの返事がきたそうです。川本喜八郎様は飯田市の方の言葉に感激してくださり約200点に及ぶ人形を寄贈してくださいました。
現在その人形が展示されております。是非一度お出かけになってみてください。
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