4月22日(日)に行われます「早座(サクラ)祭り」に出演してくださる「上村霜月祭り保存会」の皆様に会いに出かけました。当日の会場の説明や進行の内容を含め打合せをさせていただくためです。
「霜月祭り」というのは旧暦霜月(12月)の頃最も太陽の光が弱まりあらゆる生命の力が衰えるといわれ招待した諸国の神々に湯を立て、お湯を献じ、自らも湯を浴びることにより新たな生命再生を願い、湯立て神楽によえり、神も人も生まれ変わるという信仰を伝える祭りとされております。一年の実りに感謝し、天地を鎮め、天下泰平を祈り、五穀豊穣を願う気持ちが込められた里人の心が脈々と息づくお祭りとされております。中央の写真は実際にここ上村程野支部が行う神社内です。実際は中央の釜戸にグラグラと湯をたきお祭りが行われます。
まさしく人々が自然と密接な関係の生活の中で芽生えてきた心の表れです。このお祭りが長野県下伊那郡上村の周辺で約800年という歴史を受け継いできているのです。その人々の心、取り組みは、今回行われる「祭り」の主旨と一致いたします。私達の村=田舎を多くの方に紹介するときにこうした文化を紹介しないわけには行きません。
本日保存会の方々が練習に集まっていらっしゃいました。その様子を見させていただいたのですがその姿、写真から伝わりますでしょうか?本当に真剣な眼差しなんです。それまでは特別ということはない、よく見る村の人たちの会合といった様子だったんですが、練習が始まったとたんその役割の方々の姿勢に驚きました。また、真面目ばかりではないんです。本当に自然な形で年齢の差を感じさせない「同士」「仲間」「隣人」といった内輪の盛り上がりがおこりとても楽しそうです。
これが村の美しさだと感じました。大人たちがこうした時間を過ごし、子供たちがそれに接して育つことは人の心を豊かにする上で非常に大切なことだと感じます。とても「人間らしい」と感じます。私が幼い頃、祖母のいる田舎へ夏休みに行ったとき同じような空気を感じたことを思い出しました。どんな大人にも心のなかに帰ることのできる「優しい、温かな記憶」を持っていてほしいと感じます。自分自身を許し、温め、安心できる記憶の場所。ナチュラルな自分に出会える場所。これからの世代の子供たちにその土台を作ってあげられたら・・・と感じています。
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