若女将の日記

一人旅プラン

昨日チェックアウトされたお客様の中にお嬢様とお２人の親子様がいらっしゃいました。ご出発の際、「１人でも泊まれるのかな」とお尋ねくださり感激いたしました。そこで本日は当館のお一人様プランをご紹介いたします。

ホームページを開いていただきますと当館のプランがずらーりと紹介されております。その中にお一人様プランというのがあります。まずはご宿泊料のご紹介です。当館には料金タイプで4つの客室がございます。お１人でご宿箔の場合それぞれ通常料金の4割増しとさせていただいております。花散る里＝39.102円、源氏庵＝48.877円、宇治十帖＝62.842円、式部庵＝62.842円となります。

お仕事を持ち込みながら自分の時間を有効に使いたいとお考えの方に一番お勧めなのは、源氏庵のリビングタイプです。以前「男の隠れ家」という雑誌にも掲載していただきました。こちらはこじんまりとした書斎がついており、プライベートな空間が落ち着きます。

忙しい毎日を過ごされ、少々人ばなれをしたいとお考えの方には今年改装も済み、こじんまりした空間を作り上げることが出来た、花散る里も十分です。10畳の畳に土壁の詫びた佇まいに春の風を感じていただけます。

私たちはお客様の未来へ宛てたお手紙をお預かりしております。手紙離れしている現代に、この未来に宛てた手紙はとっても夢とメッセージ性がありお勧めです。

20歳になる子供にあててもいいですし、20年先の自分に宛てても素敵だと思いませんか？

是非一人旅プランご利用くださいませ。

本日の阿智川沿いの桜です。昨日より更にﾋﾟﾝｸに染まってまいりました。

桔梗の苗を植えました

綺麗に整備された玄関の庭に今朝桔梗の苗を植えました。青々としたとても健康的な芽をつけた苗です。花をつけるのが楽しみです。

阿智川沿いの桜のつぼみがうっすらとピンク色に染まりました。いよいよこの辺りも桜の開花が予想できる頃です。飯田市は一部７部咲となっており、とても綺麗です。夜になるとちょうちんに火がつけられ桜の花に照らされます。とても幻想的な光景です。あんなにかわいらしい花が、儚げであり、怪しげであり、秘められた無限の奥深さを感じさせます。それが桜の魅力なのでしょうね。

昼神温泉の桜は、４月上旬に暖かな日がくれば一気に咲く可能性があります。今からとても楽しみです。

春の防災訓練

本日は春の防災訓練を実施いたしました。新入社員3名も加わり、総勢30名。本日はイレギュラーとしてなんと、茂山千三郎先生とお弟子さんの鈴木さん、そしてTBSのカメラマンの方が参加してくださいました。まだまだ完璧とはいえませんが、消防署の方からは前回よりも良くなってきております。とお言葉を頂きけました。

今回は売店付近を火災発生現場と想定し、防火シャッターを下ろしました。当社の場合平屋建てのため、この場所が遮断されますとロビー付近と客室棟が切り離された状態になります。そうした場合の避難口の確保、誘導をスタッフ全員が理解することが出来ました。

本日のハプニング！

茂山先生は大変お疲れだったご様子で、非常ベルでも担当が呼びに言っても目を覚まされず、避難誘導に向かったスタッフと2人は危うく避難失敗となるところでした。先日この日記で紹介したスタッフが無事茂山先生を避難本部まで連れてきてくれました。車椅子の設定のお客様もスタッフが駆けつけ無事です。非常ベルが作動してから15分でした。

消防署の方と館内の様子を見ていた私も途中消防署の方と分かれたのですが、実際消防署の方は私とわかれた後館内から出るのに迷子になってしまわれたようです。もしも万が一、火災が起きた時にはお客様はこのような状態と考えられます。当社スタッフが案内を上手に出来なければ、ついつい迷子になってしまうはずです。幸い平屋建てのため外に出る方法が幾らでもありますのでその辺りの危険度は比較的少ないと考えられますが、だからこそ油断のない確実な避難誘導が大切と考えております。

本日行いいくつかの改善点も見えてきました。次回はそこに注意しながらまた取り組んでまいりたいとおもいます。新入社員はその後消火器の実践です。事務所の原さんは「思ったより簡単に扱えました。後は万が一の時慌てずに教えられたとおりできるかが問題です」としっかりした感想を言ってくれました。

写真でご披露したかったのですが、私も訓練に気を撮られてしまい写真を取れませんでした。残念です。変りに本日の桜の様子をお知らせいたします。

茂山狂言長野社中

本日は狂言のお稽古の日です。久しぶりに皆さん勢ぞろいし、一人一人のお稽古の様子を拝見していたら、皆さんの上達振りに大変驚きました。いつの間にこんなに上達していたのだろう。誰もが立ち稽古をしながら、臆することなく堂々と声をあげていました。

そしてもうひとつ、茂山千三郎長野社中はこんなに大勢のメンバーがいたのだ。ということも驚きました。しかも子供達がとても頑張っています。それに続き大人の意識が高まっているようにも感じました。子供の才能はスピードがあり、うかうかしていればあっという間に追い抜かれてしまいそうなところがありますから･･･

そして本日なんと新メンバーが登場いたしました。長野市から2名です。お社中の中で一番遠くからいらっしゃる方々となりました。本当にうれしいことです。本日は体験見学ということとなりましたが、4月から正式にメンバーとなります。新しいメンバーとともに、さらに元気に活動してゆきたいと思います。

本日は発表会を4月22日（日）に控え、それぞれが合わせ（相手役の方と振りを付けながら立ち稽古）稽古を行いましたが、第3回目ともなる為か皆さん随分完成度が高かったです。無料で一般の方にも4月22日はご覧いただけますので、是非見に来て下さい。今回は特別ゲスト茂山千作先生もいらっしゃいますし、駒つなぎの桜の木の下で行います。観賞なさる方々にも十分春と日本文化を楽しんでいただける懐かしい時間となると思います。

お客様から励ましのお言葉 第2段

先日に引き続き当社予約担当が、お客様から励ましのプレゼントを頂きました。彼女は私が石苔亭いしだに来た当初、21歳の新入社員として勤めてくれている数少ないスタッフです。今年で11年目を迎えます。11年の間には数多くの仲間を見送る経験も、また今の石苔亭いしだになるまでの歴史を私と共に知ってくれている貴重な人材です。

当初から予約を行ってくれている為、私よりもお客様の情報や旅行者様の情報を熟知しており無くてはならない存在となっていました。当然私だけでなくお客様にとっても同じであったのだと今日改めて私が実感致しました。石苔亭いしだのスタッフがお客様にこんなに大切にしていただけていることを知り、私はとてもうれしかったです。

私の父は、およそ50年前に会社を立ち上げましたが、それは自動車関係の仕事でした。自動車部品を売り歩きながら商売をしてきた父にとって、旅館のように会社の中にいたまま電話を受ければ売上を造ることが出来ることのありがたさをいつも私は聞かされてきました。父はたった1個の車の部品となるネジすら無駄にすることのないようにしながら、50円や100円といった単位あるいはもう少し大きな単位のお金を売って歩いた経験をもっています。その父からしてみればいいたいことが何であるか、私もよく理解できます。

予約対応というのは私たちのとってお客様と接する最初の大切な顔です。これからも更にお客様の希望に添えるよう力をつけていってくれると思います。先日と今回と････そして常日頃励ましのお手紙やお言葉をくださいましてありがとうございます。石苔亭いしだのスタッフはこんなにもお客様に大切にしていただいていることを心から感謝申し上げます。

春の雨となりました

昨日お昼頃からひり始めた雨です。夕方には結構な量の雨となり、夜の間は激しい雨音のなか眠りにつくといった様子でした。今朝になりましてもその雨音はおさまることなく降り続いておりましたが、出勤の為自宅を出ると陽気がすっかり春めいておりました。今までの寒さに比べ、春を感じることの出来たことに心なしか気分が軽やかになりました。

石苔亭いしだまで来ると目の前の阿智川の水音に意識が取られました。7年前に比べればまだまだたいしたことはありませんが、あの時の記憶がよみがえります。7年前は阿智川の堤防が一部崩れるほどの大雨が2〜3日続いた時でした。長野県南部は水害に見回れます。私の友人のハーレーダビッドソンは水没しました。今朝はそんな心配はありませんが、茶色く変った川の水は水しぶきを立てながらよく言えば、少し幻想的です。

旅館に戻ろうと玄関に向かうと、老木の木肌に白くかわいらしい花に気が付きました。白梅です。昨日まで、つぼみがついていることさえ気がついておりませんでした。白梅を見つけたときの“ふっ”とした感覚が今もよみがえります。爽やかな呼吸をしたような優しし心が芽生えました。これを「感動」というのでしょうか。

日常の中にさりげなく、しかし力強く生きる生命がとても貴く、そして美しく感じる朝を迎えさせていただきました。

今朝の桜の様子もお知らせいたします。どうも心配した桜もほぼ例年どおりとなりそうです。

お客様から感動をいただきました

本日は1年ぶりのご来館としてお客様がおいでです。石苔亭いしだで2度目の「結婚33周年の記念旅行」との事でした。前回担当した和（やわらぎ）スタッフ→（客室係りのことです）に「また逢いたくて･･･」とおっしゃってくださいました。お客様にとってそのときのスタッフが大変好印象だったご様子で、チェックインのときにも大変丁寧に前回のご感想を聞かせてくださいました。

お客様にこんなにしていただけるというのは、サービスマンにとって本当に幸せなことです。そのお気持ちがまた、今夜の旅を一層あつく、ステキな時間へと導いてくれます。石苔亭いしだは、いつもお客様に恵まれ、私達スタッフはお客様に巣立てて頂いております。本日お客様からお褒め頂きましたスタッフは今年3年目を迎える21歳の子です。

お客様からのこうした励ましのお言葉で彼女にとっても石苔亭いしだに努めた経験が良いものとして今後にも生きてくださることでしょう。お客様に喜んでいただけたこと、スタッフにとって私的な経験を頂いたこと、どちらも石苔亭いしだのとって大変喜ばしいことです。こうしたことを皆で喜びと出来るよう最後のミーティングでも紹介させていただきました。（決してしかられている様子ではありません）これからも皆様に愛される宿となれるよう精進を重ねてまいります。本当に有難うございました。

陳建一＆長田料理長の夢のコラボレーション

本日は第9回匠の饗宴が開催されました。今回で陳建一様は3回目の饗宴となります。お客様の中には常連となってくださる方が増えてまいりました。会を重ねる度にお客様のお声、料理人のお声をきかさて頂き今回は、それらを参考にしながら思い切って違った方法でのお料理の提供を実践してみました。

結果、大成功です。お客様には「前回より良かった･･･」というお声を頂くことが出来ました。何よりも、生の陳建一シェフが以前よりも多くお客様と触れ合うことができ、また、マスターソムリエとして全国でご活躍されている高野豊様のプロのサービスをスムーズにお客様に堪能していただくことが出来たことと感じております。

私自身では、イメージを実践してみて初めて気づく事のできる新たな課題や問題点が、浮き彫りになった日でもあります。が、今回はとにかくスタッフの1人1人の素質に助けられ、形として結果に残すことが出来たことは何よりも良かったです。

せっかくですので本日のお料理を紹介いたします。

1.桜酒

2.春野菜浸し（中華）

3.前菜６点盛（中華＆和食）

4.鱶鰭フープ（中華）　　→　　これは絶品でした！

5.刺身（和食）

6.旭蟹　四川豆鼓いため（中華）

7.鴨肉　北京ダック風

8.新もずく寄せ　白魚酒蒸し

9.麻婆豆腐　切干大根　中華漬物　赤出汁　（中華＆和食）家庭の料理　　→　陳建一シェフからの要望で、麻婆豆腐に合うお漬物で〆たいということでの取り合わせです。漬物がとってもおいしかったです。麻婆豆腐は本日のお楽しみですからコメントしたらとまりません。ただひとことで言うなら、お客様の中には　4杯おかわりをした方がいましたが。内緒ですよ！

10.苺プリン　葛きり　（中華＆和食）

これだけでは本日のお料理の味をお伝えできませんが、陳さんの作るお料理、そして長田料理長が最後にコメントしていただいた言葉「回を重ねるごと楽しくお料理をさせていただけるようになりました」、そこに不慣れでも真剣に取り組んでくれたスタッフに皆さんの様子が、お客様のお帰りいただく「笑顔」と重なりまして、私は本当に至福の一時を過ごすことが出来ました。

次回は今回気づいたことを改善し、更に趣向を凝らしてみたいと思います。是非多くの皆様のご来場を楽しみに致しております。

狂言面が石苔亭いしだに増えました

今年の4月を目安に、石苔亭いしだの客室名が変ります。約20年の間営業を続けてくる間に、最初の民芸調の佇まいから、能舞台が加わり、源氏物語の景色が加えられ･･･とコンセプトが混入していました。このたび若旦那のご縁から、茂山狂言の皆様とご縁が深まり、客室の内装も一通り終わらすことが出来たことをきっかけに、客室名は狂言の名前がつけられます。

そこで、長くお付き合いいただいているお客様が若旦那の希望を受け止めた下さり、狂言面を作ってきてくださいました。写真の右3つが狂言面です。他は能面になりますが、これら能面は傷みが気になっておりましたが、お客様のご好意で少しずつ直していただいています。今回はご友人の方とご宿泊くださいながら、修理の済んだ能面を持ってきてくださいました。

隣のお写真はそのお客様です。チェックインされたときは驚きました。このバイクで能面を積んできてくださったのです。能面も初体験だったでしょう。

実はこのお客様は大変器用な方でいらっしゃいまして、ご自分のホームページをおもちです。このホームページもご自分が勉強をなさいながら自身で作成になったそうです。ついこの間そんな話を聞かせていただいたように感じていましたが、次から次へと新しい趣味を増やされて、ご友人も多く、本当に尊敬いたします。

是非ここでそのホームページをご紹介いたしたいと思います。

www9.ocn.ne.jp/~avt-n.m1

この画面を開いていただきますと、トップページに能面が出てまいります。それら能面はお客様が作成された能面です。見覚えのあるものも出てまいります。次回、宿泊の楽しみにロビーに飾られている能面を眺めてみてくださいませ。

入社式

本日は石苔亭いしだの入社式です。今年の新入社員は2名、中途採用者が1名、合計3名が新しく石苔亭いしだのメンバーとなりました。若旦那より激励の温かい言葉をうけ、3名はうなずきながらその話を聞いていました。

本日は、そのメンバーをご紹介いたします。左から

多田維久子さん22歳、和（客室係）所属

原百合子さん22歳、祭処（事務所）所属

熊倉正明さん41歳、祭処（事務所兼企画）所属

明日から少しづつ電話対応をするものも出てまいります。まだまだ不慣れではございますがどうぞ私と一緒に彼等、彼女等の成長を暖かく見守っていただきたいと思います。必ずや石苔亭いしだの「顔」となってくれる日を心から願います。

そして、今年1年間頑張ってくれた新人スタッフは一皮むけて、模範的先輩として石苔亭いしだの歴史をまた深く刻んでくれることを心から感謝いたします。