現在、石苔亭いしだには3つのコンセプトが混在しています。
一つ目は能舞台に代表される「能・狂言」の世界観です。これまで使われていなかった能舞台も今では毎晩行なわれる宴で使われるようになり、茂山千三郎先生にお出でいただいての、本格的な狂言のお稽古や、茂山狂言会の皆様によります舞台も定着してまいりました。
二つ目はそれぞれのお部屋の名前にも使われている「源氏物語」の世界観です。旅館のすぐそばの園原地区が、源氏物語に登場する帚木という女性の名前の由来の地であることから、20年前に館内の各施設に源氏物語由来の名称が付けられました。
三つ目はお部屋に飾ってる絵や湯飲みなどのデザインにも使われている地元作家の北島新平先生による「童画」の世界観です。これは石苔亭いしだの前身でもあるホテルいしだの頃の名残です。
この三つの世界観を一つに絞り込んでいこうと、今、若旦那が頭をひねっています。石苔亭いしだが決めたコンセプトは「能・狂言」の世界観です。それぞれのお部屋の室礼を、能・狂言の演目になぞらえてつくり込みを行なっていきます。それに伴いお部屋の名前はもちろん、掛け軸や装飾品なども変わって行きます。どのような雰囲気にしていったらいいかを、茂山千三郎先生も一緒に考えていただき、今やっと全部の施設名が決定しました。縁起の悪いものや、浮気もの、争いごとなどの演目を避けて、縁起のいいものや洒落の聞いたものなどを厳選して決めたようです。
4月にくらいには、新しい施設名やお部屋の名前を発表いたします。
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