私たちの旅館には「花散る里」という客室タイプがあります。十畳一間の広さのお部屋で、次の間や露天風呂などのないお部屋です。今年の6月に「五感で愉しむ空間」という企画で「風」をテーマに、この一間の客室を改装いたしました。
季節のうつろいを肌で感じていただこうと、窓を外したオープンエアの客室の提案でしたが、多くのお客様からご好評いただきまして、その部屋を参考にした客室が始まったのが今月初めでした。その客室が本日2部屋完成いたしました。
床の間の壁は、地元の土を使った土壁となっており、土壁ならではのひび割れが所々に入っております。ちゃぶ台は木曽の漆器やさんの「ちきりや」の手塚さんが作ってくださった、風紋を模した漆塗りの特性ちゃぶ台とです。漆塗りの座布団とのセットになっています。庭園に面している広縁には、漆塗りのチェアと真空管アンプの音色が設置されており、庭を眺めながらゆったりとした時間をお過ごしいただけるようになっております。
窓から差し込む朝の光も楽しんでいただこうとカーテンを外したため、窓際が寒くなってしまいましたので、暖炉型のストーブも入れてみました。
来年早々に残る「花散る里」タイプの客室が、また違った室礼で生まれ変わります。これらのお部屋にもどうぞお泊りになっていただき、ご感想を聞かせていただけましたら幸いです。
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