今日は「月天心」という季節の言葉をテーマにして、二胡のうみたこさんと書道家の中塚翠涛さんのコラボレーションによる「紫宸殿の宴」が行なわれました。二胡の調べにのせて、中塚さんが筆に思いをのせて紙の上に表現していきます。
心地のいい二胡の音色と、紙の上を走る墨の線が一緒になったとき、そこにこれまでに体験したことのない、豊かな時間と空間が実現しました。わずかに聞こえる紙と筆が擦れ合う音さえも、曲の一部であるかのように聞こえてきました。
宴の中で詠まれた詩を紹介します。
月天心
ひときわ 天高く輝く 冬の月
天心とは 天の中心のことを言う
月が あたかも 天の中心にいるように 見えるからであろう
天心には 天の心という 意味もある
冴えわたった 空の光が 温かな眼差しで 私を見下ろしている
ふと 足を止め 冬の空を見上げてみると
月と地球の中心を結ぶ一直線上に 自分が 立っている気がした
月天心・・・私も宇宙の一部だと そんな 小さな気付きに 心が揺れる夜
月はなおも 空の中心から たおやかな眼差しで 私を見下ろしている
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