昨晩遅くにロンドンからイタリア フィレンツェ入りした。ロンドンの町並みも圧巻であったが、フィレンツェの町並みはそれとまた違い、街の所々にある彫刻や、路地を抜けると当たり前のようにそびえている大聖堂が、この国の持つ長い歴史を無言で教えてくれた。そんな重みのある町並みとは対照的に、フィレンツェの人々の活気あふれる声が日中は町に溢れている。
ピッティ宮殿で行なわれる「あい茶会」の和菓子の食材が入ったバッグが見つかった。これでやっと仕込みに入ることができる。あとは日本料理とコラボレーションをしてくれるイタリアレストランを探すだけである。フィレンツェの下見も兼ねて中央市場へ出かけると、市場で働く日本人女性と出会った。今回のネオジャパネスクの趣旨を伝え、日本人シェフとコラボレーションのできるレストランはないかと尋ねると、親切に市場の近くにあるトラットリア・ZAZAというレストランに日本人のウェイトレスがいることを教えてくれた。さっそくZAZAへ行ってみるが、そのスタッフは夜にならないと出勤しないとのこと。いったんホテルに帰り、夕方からシニョリーア広場で行なわれる和力の公演の打合せに入った。
シニョリーア広場は、ヴェッキオ宮殿の前に位置する広場で、中央にはネプチューンやブロンズの騎馬像が立ち並んでいる。多くの観光客の往来があり、和力が太鼓のセッティングを始めると同時に多くの人たちが集まってきた。まずは大英博物館でも好評であった「鶏舞」から始まった。ほとんどの観衆は通りすがりながら観るといった感じではなく、いったん足を止めると最後までその場所で観ていたり、石畳の上に腰掛けて観ていた。篠笛・三味線と続き、最後の獅子舞が終わる頃には、人だかりが和力の回りに三重にもなっていた。この広場でパフォーマンスを行なうと必ずこれだけの人が集まるわけではない。実際、誰も観客がいない中で演奏をしているアーティストもたくさんいた。和力がこれだけ多くの外国人を釘付けにしたのは、そのパフォーマンスが確実に「日本そのもの」だったからだと思う。
広場での公演が終わり、その足でピッティ宮殿にて明日の「あい茶会」のリハーサルを行ない、それが終わり次第、昼間に出かけたZAZAへ行ってみた。昼間とは違い長い行列ができスタッフはみな忙しそうに早足で歩き回っている。確かに遠くに日本人ウェイトレスが見えるが、とても声をかけられる雰囲気ではなく…。この話は長くなるので、また次回にお話します。
明日はフィレンツェでのメインイベントである「あい茶会」がピッティ宮殿で行なわれる。いよいよです。
行われる舞台一つ一つに新鮮な反応を感じられるものとなり、慶んでいます。皆がお帰りを楽しみにしています。
投稿情報: 若女将 | 2006年10 月14日 (土) 23:00
今回のイベントはハプニング続きです。だからこそ皆、本気になっているのかもしれません。いいことなのか?わるいことなのか?
投稿情報: 若旦那 | 2006年10 月18日 (水) 23:00