6月10日〜1週間行なわれます、石苔亭いしだの客室の一般公開のための工事が始まりました。今回の客室のコンセプトはずばり「風」です。
床の間と畳の間という、和の空間をなるべくシンプルに演出して、その空間に風が吹き込んでくる・・・という客室になる予定です。コンセプトがはっきりしない部屋ですと、どんどん部屋の中に物が増えてあふれてきてしまいます。言うなれば「足し算」の考え方です。
コンセプトがはっきりしていると、必要なものだけを残して無駄を省いていくことができます。「引き算」の考え方です。
日本人はこの「引き算」加減を大切にしてきた民族なのではないかと思います。茶道も華道もそうですが、無駄な動きを極力省くことで、その動きが洗練されていきます。それが「わびさび」だとか「粋」といった世界にもつながっていくと思います。
今回の工事で、床の間の壁を地元の土を使った「土壁」で仕上げる予定です。床板には偏西風によって木目に風の模様の浮き出たHAWAIIのコア材を使用いたします。
どこまで足して、どこまで引くのか?どんな客室になるか楽しみにしていてください。
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