先日、書道家の中塚さんの教室で「お習字」のお稽古をしてきました。小学校で子ども達に習字を教えていたのは、今から5年前のことで、筆を持つのもそれ以来のことだったので最初は緊張しました。
筆に墨をつけて真っ白い紙に字を書いていきます。
最初は字の「かたち」を上手くとるために「止め」や「はらい」に気をつけながらお手本どおりに書いていました。まぁ、お手本どおりにはなかなか書けませんが・・・。1時間も同じ字を書いていると、もとの字がなんだったのか分からなくなってきます。「字」が「字」じゃなくなって、ひとつの造形のように見えてきます。
こんなことを考えてみました。
「習字」って、実は、いかに美しく「白い」部分を残すかってことじゃないかな?
黒い部分より、「白い」余白の部分の方が味があるよな?
旅館の空間もそうですが、床の間の掛け軸とか活花っていうのは、そのものズバリ!習字で言うところの黒い「墨」の部分。壁や床天井に囲まれている空間とか空気っていうのが「白」の余白の部分だと思います。
どんなふうに「白」を残すのかと考えながら、筆で字を書いていたらちょっと面白くなってきました。
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