3年前、若旦那が3日間休館日にしておこなった、石苔亭いしだの根本から変えるための研修会「アスピレーションミーティング」の中に、「他人のいいところを見つけよう」というゲームがありました。
ルールは簡単です。
�@自分の背中に白い紙をガムテープで貼り付けます。
�Aその人のいいところを見つけたら、肩をポンポンと叩き後ろを向いてもらいます。
�Bその人の背中の紙に、その人のいいところを書きます。
�Cゲーム中は一切言葉を発してはいけません。
ゲームが終わるとみんな背中に貼られた紙を剥いでその紙を眺めながら、自分はこんな風に見られているんだ、自分では気が付かないけれどこんないいところが自分にはあるんだ・・・と、書かれている一文一文をかみ締めるように読んでいたのを今でもはっきり覚えています。
とかく人間は他人の悪いところや劣っているところを見つけるのは得意ですが、いいところや優れているところを見つけてあげるのは不得意です。特に日本人は「褒めること」や「認めること」は苦手ですね。
私はこの旅館を「優しいサービス」のできる旅館にしたいと思っています。それにはまずここで働くスタッフが優しくならなければなりません。スタッフ同士が優しくないのに、お客様に優しいサービスを提供できるはずがないからです。
人間誰しも失敗や挫折があります。しかしそれを更に掘り返して責めるのではなく、「あなたにはこんな素晴らしいところがあるんだよ」と自覚させてあげられるような、そんなスタッフ同士の関わり合いのできる旅館にしていきたいのです。
スタッフの中には、自分のいいところが書かれた紙を、今でも宝物として大切に持っている人もいることを知って、3年ぶりにまたあのゲームをやってみようかなと思いました。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。