今日は接客研修会の第2日目でした。研修を始める前に何を思ったのか、若旦那がお膳の上に箸と箸置きを置いて、
「この箸を取り上げてみてください。」
と、スタッフ何人かにやらせました。自分が普段やっている箸の持ち上げ方はそれぞれ違ってその人らしさが出ているものでした。その後、若旦那が正しい箸の持ち上げ方をスタッフに教えました。
�@箸の真ん中を利き手で持って持ち上げる。
�A反対の手を下に添える。
�B箸を取り上げた手を滑らせるように箸の下側へ移動させる。
やり方がわかったスタッフは、5分とかからないうちにさっきとは見違えるほど箸の扱い方が綺麗になりました。その後、若旦那からこんな話がありました。
「昨日から皆さんがやっている研修は、まずやり方を覚える研修会です。そしてこの研修会の成果とは、わかったとか理解したというものではなく、実際にできるようになることです。」
現代は「その人らしさ」や「個性」というものが重視され、「こうしなさい。」「それは違います。」と言うことがあたかも悪いことのように言われています。そんな風潮の中、日本人が大切にしてきたしきたりだったり、礼儀作法といったものも忘れられています。お客様に対して一番大切なことは、お客様に対する「心」です。しかしその心をお客様に伝えるやり方がわからなかったら、せっかく込めた思いも意味のないものとなってしまいます。「気持ちさえあれば必ず相手にそれは伝わる。」という人もいるかもしれませんが、それは違います。そういった心の伝え方は時として相手に恥をかかせたり、不愉快にさせる危険性をいつも抱えているとてもリスキーなサービスです。
「何も知らないことは罪である。」若旦那が言っていました。
この研修会を通して、私たちは知らなければいけないことを知ったように思います。
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