宴が行われて先月で3年目に突入いたしました。当初から私たちと共に多大なお力をお貸しいただいております、大倉こずえ様。もう皆さんはよくご存知ですよね。地歌三味線とお琴の奏者。
本日大倉様の音色を聞いていてふっと、風を感じてみたくなりロビーの自動ドアを開けてみました。「少々風が強いかな」と心配もあったのですが、私は着物を着て動いているものですから、つい「大丈夫かな・・・」と判断をし、それよりも自然の風を感じながら、古くからの歴史をもつ音を皆さんにゆっくりの感じていただきたいと思ったのです。そうしたとたんどこからともなく急に、三味線の音色に誘われてなのか「秋の虫」が止まることを忘れたかのように鳴き出しました。あれはおそらく「こおろぎ」だと思います。ロビーにある坪庭のどこかに潜んでいたのですね。こおろぎの鳴き声と三味線の音色、そして大倉様の素敵な地唄と三拍子そろった演奏会となりました。おそらくお客様の頬は風にふれ、遠くからは木々のゆれる音が聞こえてきたことと思います。お席のロウソクの灯火に心を奪われながら、ご鑑賞の皆様は「さかのぼる時の流れ」を感じたか、それとも「甦る時の流れを」を感じられたか、いかがでしたでしょうね。思わぬ参加者にお客様も驚いていらっしゃいました。こおろぎもさぞ気分がよかったのでしょうね。
・・・・・紫宸殿の宴 悠久の時を超え今甦るやまとの心 集え 演者達 集え 石苔亭紫宸殿に・・・・・
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