一日遅れましたが、皆様、あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。昨年はバリ島での研修旅行や、ネオジャパネスクの文化イベントなどで「若女将の日記」に度々登場させていただきました。
今年の私たち石苔亭いしだの目標は「日本旅館」になることです。昨年、初めて社員全員で海外旅行へ行って海辺で「日本の素晴らしさとは一体なんだろうか?」というテーマで話し合いをしてから1年が経とうとしています。
あれから私の心にはずっと答えの出ない疑問が残っていました。
それは「日本」とはいったいどんな文化を持つ国なのかということです。信仰心や愛国心もなく外国の文化や風習をなんの抵抗もなく受け入れている日本という国。それは現代人が日本人としての心を忘れたわけではなく、昔から日本はそういう国だったのです。
稲作の昔、いやそのずっと前から、日本は大陸の文化に憧れを持ち、その文化を取り入れながら発展してきました。それは近代になるにつれアジア大陸ばかりではなく全世界へと多岐にわたっていきます。日本書紀に記されている内容が日本の成り立ちかといえばそうではなく、万葉集に描かれる世界が日本の世界観かといえばそれも違います。神楽・猿楽・田楽などの日本の神事や伝統芸能をひもといてみても、そこに確固たる日本は見つけられませんでした。
私たちの旅館「石苔亭いしだ」は、今年あえて「日本旅館」を目指して、旅館での時間の過ごし方やおもてなしの仕方について考えていくことに決めました。どんな答えが出るのか今ははっきり申し上げることはできませんが、ネオジャパネスク文化イベントへ参加させていただいたことや、宴にご出演されている多くの伝統芸能の宴者の皆さんのお話を聞かせていただいている中に、何となくではありますが、私たちの旅館がこれから進んでいく方向が指し示されてるような気がします。
今年もいろいろある一年となりそうな予感がします。どうぞご指導ご鞭撻の上、共に私ども石苔亭いしだを育てていただきますようお願い申し上げます。
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