「五感で愉しむ空間」で参画してくださっている皆様をご紹介しております。本日は手塚英明様。
手塚様は木曽漆として(有)ちきりや手塚万右衛門商店 7代目継承者です。(P.S近年の合併で住所が木曽郡から塩尻市になりました)そのご経歴は数々の賞を受賞され、銀座松屋・日本橋高島屋・新宿高野・ベルギー・他でも個展をされております。
今回、手塚様のお持ちくださった作品は、客室の座卓、座布団、御簾の3点です。お持ちいただいた漆素材は質感もしっかりとしていて、とても優しく、十畳一間の客室をぐっと趣のある仕上がりにしてくれます。
座卓は漆の座布団です。漆は固いというイメージがあったのですが、とても柔らかな素材に変化しております。和紙に漆を塗られたということですが、水にもお湯にも強いらしいです。
以前お碗を洗う時、漆はぬるま湯で洗ってください。と厳しく母に指摘されたのを思い出します。漆はその性質を正しくしり、扱えば、一つのお碗でも30年、50年、300年、持ちつづけるのだそうです。使用頻度の高いものであれば、5年に1回ぐらいに塗りなおしに出されていくと良いと教えていただきました。
そんなお話を伺えば伺うほど、何だかわくわくしてきました。
もし今、何気なく使っていたお碗のことを「これはお母さんが嫁に来た時お父さんのお婆様から渡されたのよ。この家にお嫁さんが来た時に同じようにするの。」なんて聞いたら、どう感じますか?
そして自分の子供に同じように聞かせてあげられることが出来たら、素敵だと思います。子供はそこから多くの事を学ぶでしょう。夢や希望をもてる子供達を守る為に大切なことは、意外とこんな身近なところにあるのかも知れませんね。
唐木様の花、手塚様の漆、渡辺様のガラス、表様の多くの作品、どの作品にも深い思い入れがあり、作品にふれているだけで、なにか未来への希望が溢れてくるようです。
それが「本物」というのかもしれませんね。
「本物」を知り、今回、新しいことへチャレンジをしてくださった手塚様自身また、、日本の大切な文化を継承する「本物」の職人さんだと感じました。
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