今日は若旦那の私が日記を書きます。とても感動したことがあったからです。
私は今、地元の高校生に太鼓を教えています。7月にある文化祭で太鼓の発表をしたいというクラスがあるからです。もう数回練習を重ねてきましたが、練習がいっこうにはかどりません。音も合わなければ、振りも合いません。バチは落とすし、練習中に無駄話も当たり前です。
今日の練習を始める前に、生徒達に話をしました。
「私にとってみんなのクラスの太鼓が成功するのか、失敗するのかはそれほど重要なことではないよ。いくつかある太鼓チームの一つが失敗してもどうってことはない。だけど、みんなにとっては1回しかない高校生活最後の文化祭だよね。じゃあ本気にならないといけないのは誰なのかな。「面白い太鼓」を見せたいのか?「かっこいい太鼓」を見せたいのか?「面白い太鼓」を見せたいのならゴールは近いな。今のままで十分面白いし、もっと面白くする方法は知っているから教えるよ。だけど、「かっこいい太鼓」を目指すのであれば本気になってやらなければ文化祭には間に合わないな。どっちの太鼓にするのか自分達で決めなさい。みんなの決めた太鼓の打ち方を教えます。」
生徒達はステージの上に集まって真剣に話し合っていました。出した答えは「かっこいい太鼓」でした。
ルールを決めました。次の練習からは全員ジャージで来ること。バチはきちんと右手に持つこと。無駄な音は鳴らさないこと。
その後の練習では、お互いに相手の打ち方を見たり、リズムを確認したりと、その目つきがとたんに変わりました。音も授業が終わる頃には、きちんと一つにまとまってきました。ゴールはまだまだですが、このクラスの太鼓は、今日一つ上の段階へと確実にレベルアップしました。
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