先日、私たちの村にも「木賊」という狂言があったというお話をしたかと思います。
「木賊刈る そのはら山の 木の間より みがかれいづる 秋の夜の月」
という 源 仲正 の詠んだ歌をモチーフとした狂言です。
今年の1月1日に私たち阿智村と隣村の浪合村が合併し、新生阿智村として誕生して早いものでもうすぐ3ヶ月が経とうとしています。そういえば昨年は日本各地で市町村合併の大きな流れの中、多くの村や町が合併されましたね。
村名は一つになりましたが、私たち住民にはどうもその感じが実感としてわいてきません。若旦那がつぶやいていました。
「夏にはまた阿智川の中洲で阿智の夏祭りがあるけれど、浪合村の人たちも来てくれるのかなあ。」
隣り合っていたとはいえ、これまで違った村の中でそれぞれ育んできた文化や風習が合併したからと言ってすぐ融合していくことはなかなか難しいことだです。
今、一つの狂言がいろんな方々のお力添えで復元されようとしています。できることなら、この狂言を合併した2つの村民が協力して作り上げていけたら最高です。どちらの村のものでもない、新生阿智村の一番初めの「宝物」がこの「木賊」という狂言だったらとても嬉しいことだと思います。
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