チェックインの前にと思い、玄関周りを掃き掃除をしておりましたらご宿泊のお客様が少し早くご到着されました。私ども石苔亭いしだは昨年の4月よりチェックアウトが13時となったと同時にチェックインを15時とさせていただいております。不十分な状態でのお出迎えを避けるため、お客様には大変申し訳ないのですがご協力をいただいております。そのため、本日ご到着されたお客様に私自身で「申し訳ありません」といって少し温泉街を散歩していただくようお勧めいたしました。そのときお客様はどう思われたでしょうか?私の察するところ、長い間車で移動してきたのに、追い返されるとは・・・・と感じられていたかもしれません。お客様は「わかりました」といって散歩にいかれたのですが、どうにもそのときの様子が私は気がかりでした。15時を回り少し経った頃、スタッフに頼み車を出しお迎えに出てもらいました。お顔も分からないスタッフが上手に出会えるかも心配だったのですが、運良く出会うことが出来お客様に御礼まで言っていただきました。こういうご縁と言うのは本当に嬉しいことですね。私はお迎えすることが出来なかったお客様を気にしていました。その気持ちをお客様は気持ちよく受け取ってくださり、また心で感じて下さいました。相手を思いやる心が通い合ったときの満足感と言うのは私たちの心を自然な流れで幸せにしてくれるように思います。
同時に反省もいたしました。あの時お客様が何の不信感も感じられずに散策に出かけられていたら私はお迎えに上がるということに気が付いただろうか?と・・・“「気を付ける」とは「気持ちを附ける」と言う意味だよ”と若旦那から聞いたことがあります。私はその事を具体的に実感した気がいたします。ほんとに些細な、当たり前のことのようですが、ほかのお客様もお迎えする中で「うっかり」することなく気づくことが出来た自分がちょっぴり嬉しい私でした。
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